今後の欧州移籍に重大な懸念も… 英国のEU離脱が日本サッカー界に及ぼす影響

カテゴリ:ワールド

石田英恒

2016年06月29日

英国の混乱が続けば、日本サッカー界にも悪い影響が……。日本から欧州への選手の移籍は逆風に。

ドイツのアウクスブルクへの移籍が決まっている宇佐美。今後、宇佐美に続く欧州移籍はハードルが上がりそうだ。

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 国民投票で英国がEU(欧州連合)からの離脱を決めたことで、日本のサッカー界にはどんな影響が出てくるのか? 現地メディアでは、さっそく今夏の移籍市場にまで波紋が広がるとの予測が立っているが、日本サッカー界にも重大な影響があるのは確かなようだ。
 
――◆――◆――
 
 英国のEU離脱に関する国民投票の結果、EU離脱派の勝利となった。事前に残留と予想されていたこともあり、ネガティブサプライズで、日本では大幅な円高、株安となった。ポンドが急落し(※ポンド/円相場は、開票日の6月24日に1ポンド160円台から、投票結果判明後の1ポンド133円台まで急落)、世界中の株価も急落した。この混乱は、日本のサッカー界にどのような影響をもたらすのだろうか?
 
 まず、問題となるのは、今後の為替相場の見通しだ。為替の動向は、インターナショナルな選手の移籍ビジネスに大きな影響を与えるからだ。
 
 今後の為替相場の展望について、みずほ総合研究所の吉田健一郎・上席主任エコノミストは次のように語る。
「ポンドは、英国の投票結果によって大きく下がりました。今後も英国の将来への不確実性は解消されないので、ポンド/円が元の水準に戻る可能性は低い。現在のポンド安、円高の流れは今後も継続していくでしょう。さらに、円がユーロ、ドルに対して強い傾向も、現状では続くと思われます」
 
 為替の面からは、日本人選手の欧州への移籍に関しては確実に影響が出そうだ。
 
 移籍マーケットに詳しい関係者によると、「日本から欧州への移籍については、大幅なポンド安、ユーロ安によって、選手の放出クラブと移籍先との間で、金額面で折り合わなくなるケースが増える可能性があります。また、日本のクラブ、エージェント(代理人)側の利益が減るので、モチベ―ションが下がることがあるかもしれません」という。日本選手の欧州への移籍に関しては、間違いなく逆風になりそうだ。
 
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