ジェノアのアルゼンチン代表SBクリスティアン・アンサルディ(29歳)のインテル移籍が確実となった。6月22日にメディカルチェックを終え、正式発表を待つばかりだ。
3年契約で移籍金は700万ユーロ(約9億8000万円)。うち230万ユーロ(約3億2000万円)分は、インテルからジェノアにレンタル中のウルグアイ代表MFディエゴ・ラクサールを譲渡する形で支払われる見込みだ。
ジェノアは5月末にアンサルディの保有権をゼニト・サンクトペテルブルクから380万ユーロ(約5億3000万円)で買い取ったばかり。わずか3週間で320万ユーロ(約4億5000万円)の利益を生み出した計算になる。
左サイドが本職のアンサルディは、右サイドにも対応可能な攻撃的SB。181センチとSBとしては上背があり、CBを務めた経験もある。
アルゼンチンのニューウェルスで19歳の時にプロデビューを果たし、08年冬に入団したルビン・カザンで5年半プレーして研鑽を積んだ。
13年夏に、同じロシアの強豪ゼニトに移籍。14年夏には、フィリペ・ルイスが抜けた左SBの後釜を探していたアトレティコ・マドリーにレンタルされたものの、ギリェルメ・シケイラとの定位置争いに敗れ、わずか7試合の出場に留まった。
評価を高めたのが、15-16シーズンのジェノアでの活躍だ。序盤は故障で出遅れたものの、10節以降はレギュラーに定着。おもに3-4-3の右ウイングバックとして24試合に出場し、豊富な運動量と大胆な攻め上がりを武器に攻守両面で貢献した。
ローマやラツィオなどとの争奪戦を制して、アンサルディを手中にしたインテル。すでに、トルコ代表としてEURO2016に出場した左SBジャネル・エルキンをフェネルバフチェから獲得しており、SBの補強は早くも2人目だ。
長友佑都にとっては、強力なライバルの加入となる。15-16シーズンと同様に、激しいレギュラー争いを強いられることになりそうだ。
文:ワールドサッカーダイジェスト編集部