【不屈のストライカー特別インタビュー（８回／全10回）】

　不屈の闘志で成り上がり、その左足で光と影を目定めた李忠成。ユニホームを脱いだ2023年９月からは新たなステージで挑戦を続けている。特別インタビューで胸の内に迫った。

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　インタビューを行なう数日前、あるニュースが飛び込んできた。李氏の再婚だ。Yahoo! JAPANのトップページに掲載され、大きな話題を呼んだなか、結婚と絡めて「ピッチ内でのベストパートナーは誰？」と訊いてみた。

　すると名が挙がったのは、J１歴代２位の168ゴールをマークした興梠慎三氏、正確無比なクロスが武器の太田宏介氏と駒野友一氏だ。

「ベストパートナーは興梠慎三でしょ。ベストクロッサーは太田宏介。２人とも相性が合うんですよ。肌が合うというか。馬も合うし、プライベートでも合うし、ピッチ内でも合う。宏介のクロスは今までで１番ですよ。右は駒ちゃん、左は宏介。これが今までの日本史上最高じゃないですかね」

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　さらに、印象に残っているチームメイトを尋ねると、日本代表で10番を背負い、ドイツの強豪ドルトムントでも活躍した香川真司の意外な一面が明らかになった。

「『こんなメンタルなの!?』と思ったのは香川真司です。アジアカップの時に真司の部屋に入ったら、用紙とペンが置いてあって。その用紙を見たら、正の字が書いてあるんですよ。最初は正の字が大きいんですけど、徐々に徐々に超小さくなっていって。それがめちゃくちゃ羅列されていました（笑）。『これどういうこと!?』みたいな。本当、メンタルの表れですね。

『自分の気持ちがすごいちっちゃくなっていってんだよ』とか言ってたので（笑）。ドルトムントでバリバリ活躍してたじゃないですか。『そんな真司でもプレッシャーは感じるんだ』って思ったのは、面白かった話ですね」

　キャラが濃い、個性豊かな選手たちと共に戦ってきた李氏。ちなみに「ぶっ飛んでいる監督」は、J１制覇を果たした2019年に横浜F・マリノスで師事したアンジェ・ポステコグルーだという。「それまでミハイロ・ペトロヴィッチが１番だと思っていたけど、サッカーだけでいうと、ポステコグルーの方がもっとシンプルで突き抜けていた」ようだ。

取材・構成●有園僚真（サッカーダイジェストWeb編集部）

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