18歳の“トルコ版メッシ”が先制点を演出
6月21日に行なわれたグループDの第3節、チェコ対トルコの一戦は、トルコが2-0で勝利を収め、決勝トーナメント進出に可能性を残した。
グループステージ突破のためには、互いになんとしても勝点3が欲しい両チーム。
前節のクロアチア戦、終了間際の同点弾で勝点1を奪った代償に、エースのロシツキを怪我で失ったチェコはスタメンを4人、一方、ここまでひとつの勝点どころか1ゴールも奪えず苦しみ続けるトルコは同じく3人を変更し、この試合に臨んだ。
立ち上がりから、ともに勝利への執念を前面に押し出し、局面、局面で激しい身体のぶつかり合いが繰り広げられる。
そんななか先制したのは、“3位での決勝トーナメント進出”に一縷の望みを託すトルコだった。
10分、“トルコ版メッシ”こと18歳のエムレ・モルが右サイドを抜け出し、中央へ折り返す。このボールをブラクが右足で合わせ、ネットを揺らしたのだ。
とにかく勝てば次ラウンド進出が決まるチェコも、ここから反撃に出る。
だが、17分にCKからシボクが放ったヘディングシュートは左ポストに嫌われ、23分、プラシルのスルーパスに右SBのカデジャーベクが反応して放ったシュートは、トルコGKヴォルカン・ババジャンに弾き出される。
両SBが高い位置に張り出し、前線を分厚くして攻め続けるチェコだが、トルコの身体を張ったディフェンスにゴールを割れない。
38分にプラシルが放った左足の強烈なミドルも、再びヴォルカン・ババジャンの好セーブに防がれた。
後半に入ると、どうしてもゴールが必要なチェコは、57分に190㌢の長身FWショコダを投入し、早くもネチド(191㌢)とのツインタワーで勝負に出る。
しかし、この策がチェコのサッカーを単調にした印象は否めない。サイドを上手く封じられると、ダリダを起点に中央をこじ開けようとするも、ロシツキという創造性を欠いたこともあり、崩し切れない。可能性の低い遠目からのシュートが目に付くようになる。
逆にトルコは、過去2戦とは打って変わって身体のキレを感じさせたアルダのキープ力を活かしながら、再三カウンターを繰り出して、チェコの出足を鈍らせていく。
そして――。勝負を分ける次のゴールは、トルコに生まれた。
65分、セルチュクのFKのこぼれ球をメフメト・トパルが落とし、そこにオザン‼
振り抜いた右足から放たれた強烈なシュートが、名手チェフの牙城を破り、ゴール右上隅に突き刺さったのだ。
これで意気消沈したチェコは、反撃の糸口を掴めないまま、まさかの完封負け。勝点1でグループ最下位が決定した。
8年前のEURO2008でも同組となり、同じく最終戦で激突した両国。この時もトルコは0-2の劣勢から劇的な逆転勝利を収め、その勢いを駆ってベスト4まで勝ち上がった。
今回もチェコを最終戦で下し、勝点を3としたトルコは、他グループの結果待ちとはいえ、次ラウンド進出に可能性を残している。
2連敗からの16強入りとなれば――。あの“ミラクル・ターキー”の再現も、あり得るかもしれない。
グループステージ突破のためには、互いになんとしても勝点3が欲しい両チーム。
前節のクロアチア戦、終了間際の同点弾で勝点1を奪った代償に、エースのロシツキを怪我で失ったチェコはスタメンを4人、一方、ここまでひとつの勝点どころか1ゴールも奪えず苦しみ続けるトルコは同じく3人を変更し、この試合に臨んだ。
立ち上がりから、ともに勝利への執念を前面に押し出し、局面、局面で激しい身体のぶつかり合いが繰り広げられる。
そんななか先制したのは、“3位での決勝トーナメント進出”に一縷の望みを託すトルコだった。
10分、“トルコ版メッシ”こと18歳のエムレ・モルが右サイドを抜け出し、中央へ折り返す。このボールをブラクが右足で合わせ、ネットを揺らしたのだ。
とにかく勝てば次ラウンド進出が決まるチェコも、ここから反撃に出る。
だが、17分にCKからシボクが放ったヘディングシュートは左ポストに嫌われ、23分、プラシルのスルーパスに右SBのカデジャーベクが反応して放ったシュートは、トルコGKヴォルカン・ババジャンに弾き出される。
両SBが高い位置に張り出し、前線を分厚くして攻め続けるチェコだが、トルコの身体を張ったディフェンスにゴールを割れない。
38分にプラシルが放った左足の強烈なミドルも、再びヴォルカン・ババジャンの好セーブに防がれた。
後半に入ると、どうしてもゴールが必要なチェコは、57分に190㌢の長身FWショコダを投入し、早くもネチド(191㌢)とのツインタワーで勝負に出る。
しかし、この策がチェコのサッカーを単調にした印象は否めない。サイドを上手く封じられると、ダリダを起点に中央をこじ開けようとするも、ロシツキという創造性を欠いたこともあり、崩し切れない。可能性の低い遠目からのシュートが目に付くようになる。
逆にトルコは、過去2戦とは打って変わって身体のキレを感じさせたアルダのキープ力を活かしながら、再三カウンターを繰り出して、チェコの出足を鈍らせていく。
そして――。勝負を分ける次のゴールは、トルコに生まれた。
65分、セルチュクのFKのこぼれ球をメフメト・トパルが落とし、そこにオザン‼
振り抜いた右足から放たれた強烈なシュートが、名手チェフの牙城を破り、ゴール右上隅に突き刺さったのだ。
これで意気消沈したチェコは、反撃の糸口を掴めないまま、まさかの完封負け。勝点1でグループ最下位が決定した。
8年前のEURO2008でも同組となり、同じく最終戦で激突した両国。この時もトルコは0-2の劣勢から劇的な逆転勝利を収め、その勢いを駆ってベスト4まで勝ち上がった。
今回もチェコを最終戦で下し、勝点を3としたトルコは、他グループの結果待ちとはいえ、次ラウンド進出に可能性を残している。
2連敗からの16強入りとなれば――。あの“ミラクル・ターキー”の再現も、あり得るかもしれない。