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レオ・セアラはシュートゼロ。“豪華カルテット”の完成度はまだまだ。開幕の湘南戦までに擦り合わせる部分は多そうだ【鹿島】

カテゴリ:Jリーグ

元川悦子

2025年02月02日

速い攻めを織り交ぜることも必要

新戦力のL・セアラ。2トップで鈴木と好連係を確立できるか。写真:永島裕基

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 国内7冠の名将・鬼木達監督を迎え、常勝軍団復活へ突き進もうとしている鹿島アントラーズ。その事実上の初陣となったのが、2月1日の水戸ホーリーホックとの一戦だ。

 若手主体の水戸に対し、鹿島は鈴木優磨とレオ・セアラの2トップに、右MFに荒木遼太郎、左MFに田川享介という豪華攻撃陣をスタメンに抜擢。彼らをサポートするボランチにキャプテンの柴崎岳と2024年Jリーグベストイレブンの知念慶、守備陣は植田直通や濃野公人ら昨季のレギュラーをズラリと並べる“ガチメンバー”で挑んだ。

 それだけに、ケーズデンキスタジアム水戸に集結した1万人超の大観衆は華麗な攻撃を期待したはずだが、序盤の鹿島は宮崎キャンプでの練習試合同様、丁寧なビルドアップや細かい組み立てに意識が向きすぎてしまう。選手個々がパスコースを探すような場面が目につき、柴崎がボールをカットされたり、安西幸輝が相手に寄せられて奪われるなど、リズムを掴めない。

 そんな不安定感を水戸に突かれ、開始早々の6分に先制を許す。濃野の背後を水戸の草野脩己に取られ、マイナスに折り返されたところを、大卒2年目の大型FW久保征一郎に飛び込まれる。放たれたシュートからオウンゴールで1点ビハインドに。

「早い時間の失点は悔やまれますし、反省しなきゃいけないところ」と鬼木監督も厳しい表情で話したが、チーム全体に危機感が走ったのは確かだろう。

 そこから少しずつギアが上がり始め、大きな展開も増えてくる。15分の右CKも、関川郁万から濃野へのサイドチェンジを起点に、柴崎から荒木へと渡って得たもの。こういった速い攻めを織り交ぜることも必要なのだ。

 鹿島の同点弾は直後に生まれる。右CKの流れから植田が頭で競り、濃野が豪快なミドルを放つ。これにゴール前にいた田川が反応。コースを変え、同点弾を奪ったのだ。
 
 これで試合が振り出しに戻り、前線4枚の豪華タレント軍団の爆発が期待された。が、彼らとボランチ陣の距離感がなかなか縮まらず、連動した崩しが見られない。鈴木が下がり目の位置に落ちてボールを収め、流れを作ろうと試みるものの、L・セアラにチャンスボールが入らない。L・セアラが1試合を通してシュートゼロというのはやはり問題。関係性の確立にはまだまだ時間がかかるという印象が拭えなかった。

「レオとの役割分担は整理できてますけど、一緒に組むフォワードの癖やどこでプレーしたいかをもっともっと知りたい部分もあるし、オニさんからも『もっと近くでプレーしろ』と言われている。少しずつは良くなっているけど、もっとペースを上げていかないといけない」と背番号40も課題を口にしていたが、15日の開幕・湘南ベルマーレ戦に向け、擦り合わせる部分は多そうだ。

 距離感や連動性を修正しなければいけないのは2人だけではない。右の荒木、左の田川、ボランチを含めてだ。荒木は中に絞って中盤や2トップと近い位置で連動して、攻守両面に絡む仕事を求められていたのだが、なかなか思うようにボールを受けられない。彼もまたシュートゼロに終わってしまった。

 ただ、本人は「つなごうとするシーンが多い分、ミスがあって大雑把になるところ、膠着するところもあると思うんですけど、そこは練習でも積み上げてやっていけばいいと思います」と努めて前向きにコメントしていた。

 確かに荒木がインサイド寄りにプレーすることで濃野が高い位置を取れるし、彼の推進力やシュート力は引き出せる。それはチームにとってプラス要素だ。しかしながら、荒木自身が黒子に徹することになってしまう。それでは宝の持ち腐れだ。そこをどう解決するかを本人、そしてチームメイトが一体になって模索していくべきだろう。

【画像】敵地・ケーズデンキスタジアムに集結しチームを鼓舞した鹿島アントラーズサポ―ター!
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