大きな課題が浮き彫りになる一戦に・・・。
マルセイユのヴェロドロームを舞台とした6月11日のイングランド対ロシア戦が、大きな緊迫感に包まれた。
試合は73分にイングランドがエリック・ダイア―の直接FKで先制。ビハインドに業を煮やしたのか、88分すぎにロシアとイングランドが半分に分けられていた南側スタンドのロシア・ファンの一団から、炎と煙が上がる。記者席からは発煙筒に見えた。
直後の92分、ロシアがデニス・グルシャコフのゴールで同点に追い付く。すると今度はロシア・ファンのゾーンから「ボン!」という爆発音が鳴り響く。おそらく発煙筒が何かしらの形で破裂したのだろうが、テロの可能性が指摘される今大会だけに、さすがに肝を冷やした。
ゲームはこのまま1-1で終了。すると再び、南側スタンドから大きな声が聞こえてくる。目をやると、なんと今度は数人のロシア人がイングランド人に殴る蹴るの暴行を加えている。ロシア人たちの勢いは凄まじく、ほとんどのイングランド人が隅に逃げまとい、柵を越えてピッチ脇のトンネルまで走る者も見られた。
結局、すぐに警備員たちが集まって混乱は3分ほどで収まった。しかし、厳重なセキュリティーチェック態勢を敷きながら発煙筒が持ち込まれたうえ、両国サポーターのセパレートの甘さという問題は無視できない。UEFAをはじめとする運営側にとっては、大きな課題が浮き彫りになる一戦となった。
現地取材・文:白鳥大知(サッカーダイジェスト特派)
試合は73分にイングランドがエリック・ダイア―の直接FKで先制。ビハインドに業を煮やしたのか、88分すぎにロシアとイングランドが半分に分けられていた南側スタンドのロシア・ファンの一団から、炎と煙が上がる。記者席からは発煙筒に見えた。
直後の92分、ロシアがデニス・グルシャコフのゴールで同点に追い付く。すると今度はロシア・ファンのゾーンから「ボン!」という爆発音が鳴り響く。おそらく発煙筒が何かしらの形で破裂したのだろうが、テロの可能性が指摘される今大会だけに、さすがに肝を冷やした。
ゲームはこのまま1-1で終了。すると再び、南側スタンドから大きな声が聞こえてくる。目をやると、なんと今度は数人のロシア人がイングランド人に殴る蹴るの暴行を加えている。ロシア人たちの勢いは凄まじく、ほとんどのイングランド人が隅に逃げまとい、柵を越えてピッチ脇のトンネルまで走る者も見られた。
結局、すぐに警備員たちが集まって混乱は3分ほどで収まった。しかし、厳重なセキュリティーチェック態勢を敷きながら発煙筒が持ち込まれたうえ、両国サポーターのセパレートの甘さという問題は無視できない。UEFAをはじめとする運営側にとっては、大きな課題が浮き彫りになる一戦となった。
現地取材・文:白鳥大知(サッカーダイジェスト特派)