世界王者ドイツの首位通過は堅い。ラームら長年の功労者が代表を退く一方で、エジルやミュラーら中堅のさらなる充実もあり、圧倒的なタレント力を維持しているのだ。
 
　ロイス、ベララビの負傷離脱は確かに誤算だが、層は厚くダメージは最小限に食い止められる。代名詞のコレクティブなサッカーの完成度も、相変わらず高い。
 
　そのドイツを予選２節に下したポーランドは、レバンドフスキを軸とする鋭いカウンターが猛威を振るうが、戦術的な幅や陣容の厚みはなく、総合力で世界王者に及ばない。実際、15年９月の再戦で力負けした。待っているのはむしろ、ウクライナとの２位争いだ。
 
　その隣国は、強固な守備からコノプリャンカとヤルモレンコの両翼を起点に繰り出すサイド攻撃が冴え渡る。ともに生命線の堅守速攻の出来が明暗を分けるか。
 
　グループ最弱と目される北アイルランドは、予選で見せた団結力と忍耐力を武器に、東欧２か国の潰し合いの間隙を縫って３位通過を狙うのが、現実的なシナリオだ。
 
【グループステージ勝ち抜け予想＆優勝オッズ】
本命…ドイツ：５倍（２位／24か国中）
対抗…ポーランド：51倍（10位タイ／24か国中）
穴…ウクライナ：81倍（16位タイ／24か国中）
大穴…北アイルランド：251倍（22位タイ／24か国中）
 
【マッチスケジュール】
６月12日（日）
ポーランド×北アイルランド
アリアンツ・リビエラ（ニース）／18：00（日本時間25：00）
 
ドイツ×ウクライナ
ピエール・モーロワ（リール）／21：00（日本時間28：00）
 
６月16日（木）
ウクライナ×北アイルランド
パルク・オランピック・リヨネ（リヨン）／18：00（日本時間25：00）
 
ドイツ×ポーランド
スタッド・ド・フランス（サンドニ）／21：00（日本時間28：00）
 
６月21日（火）
ウクライナ×ポーランド
ヴェロドローム（マルセイユ）／18：00（日本時間25：00）
 
北アイルランド×ドイツ
パルク・デ・プランス（パリ）／18：00（日本時間25：00）