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【山根視来のMLS挑戦記/第5回】MLS制覇への想いとロイス、ジルー、リキ・プッチらからの学び

カテゴリ:海外日本人

本田健介(サッカーダイジェスト)

2024年11月14日

いよいよシーズン佳境へ

ロサンゼルス・ギャラクシーの一員としてMLS制覇を目指す山根。初の海外挑戦でのトッププレーヤーたちとの共演で学ぶことは多いようだ。

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 Jリーグも佳境を迎える頃ですが、MLSも同様にいよいよシーズンのクライマックスが近づいてきました。

 少々おさらいですが、MLSは僕らギャラクシーが所属するウェスタン・カンファレンスの14クラブ、イースタン・カンファレンスの15クラブ、計29クラブで構成されており、それぞれレギュラーシーズンの34試合を戦い(同地区のチームとホーム&アウェーの総当たりで対戦し、別カンファレンスの数チームとも対戦)、各地区上位7クラブとワイルドカードの勝者(8位と9位が対戦)、計16チームが「MLSカップ・プレーオフ」へ進出します。

 ギャラクシーは9月のLAFCとのダービーに0-2から4-2の逆転勝利を収め、西地区でプレーオフ進出一番乗りを果たせました(※その後レギュラーシーズンを2位で通過)。

 プレーオフですが、初戦はカンファレンス内の上位対下位のようなカードになり、3本勝負(初戦は順位が上のチームのホーム、次はアウェー。2戦で勝敗が決まらなければ3戦へ※ロサンゼルス・ギャラクシーはコロラド・ラピッズに2連勝で次のステージに進出)という変わった形式で、カンファレンス準決勝、決勝、12月7日のファイナルはすべて一発勝負です。

 そして優勝すれば、なんとホワイトハウスに招かれるとのことで、それが今の僕の夢!! カタール・ワールドカップの後には首相官邸にも入らせていただき、両国の中枢に足を踏み入れた選手になりたいですね(笑)。

 ただ、プレーオフに向けてやや不安な面も。トーナメントの定石で言えば安定感のある守備の堅いチームが有利とされますが、レギュラーシーズンでギャラクシーはそこに課題を残しました。爆発的な攻撃力はあるものの、引かれて守られ、先制点を奪われると厳しくなる。トーナメントは1点の重みがリーグ戦と異なるので、チームとしてより引き締めていく必要があります。
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かつてバルセロナでプレーしたリキ・プッチは現在のチームメイト。連係を高めている。

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リキ・プッチと喜びをともにするシーンも。

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 もっとも、うちには夏にマルコ(・ロイス)が加わりましたが、彼とリッキー(リキ・プッチ)の絡みは本当に質が高い。ふたりはもう上手すぎて(苦笑)。ワンツーで崩すプレーも本当にレベルが高い。若い頃から彼らのプレーを間近で見ていたらまた違ったアイデアも生まれてくるんだろうなと、環境はやっぱり大事だなと、再認識もしましたね。

 それは9月のLAダービーで、(オリビエ・)ジルーと(吉田)麻也くんのマッチアップを見ても感じました。ジルーの強さ、タイミング、駆け引きなどは世界トップレベルで、代表戦を含めてあそこまで苦戦する麻也くんを初めて目にしました。ただ、その後に修正し上手く対応した麻也くんを見て、欧州のトップリーグで、どんな監督でも出場機会を得る選手とそうでない選手の差も感じましたね。

 最近は、チーム戦術と、試合中に自分が気付いたことに、どう折り合いを付けるか悩む部分もありますが、それは新しい挑戦でもあり、自分がより成長できるチャンスでもあります。このあたりの詳しい話はまた改めてシーズン総括などで語らせてください。
 
 そして今回もピッチ外のネタも少し。ロサンゼルスと言えば、皆さんは大谷翔平選手を想い浮かべるのではないでしょうか。やはり日本人ということで「大谷!!」と声をかけられることも多いですし、なんと言っても今年の大記録には、同じアスリートとして尊敬の念を抱いています。

 また大統領選挙も盛り上がりました。経済に直接影響する大統領選は、まさに一人ひとりの生活に直結する話題で熱が凄い。日本では政治と距離のあった僕も少しずつ詳しくなりました(笑)。

※原稿はサッカーダイジェスト11月号(10月10日発売号)から加筆・修正

■プロフィール
やまね・みき/1993年12月22日生まれ、神奈川県出身。178㌢・72㌔。あざみ野F.C.―東京Vジュニア―東京VJrユースーウィザス高―桐蔭横浜大―湘南―川崎―ロサンゼルス・ギャラクシー。J1通算196試合・14得点。J2通算37試合・0得点。日本代表通算16試合・2得点。粘り強い守備と“なぜそこに?”という絶妙なポジショニングで相手を惑わし、得点も奪う右SB。

構成●本田健介(サッカーダイジェスト編集部)
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