レジェンドではカレッカを彷彿
近年のブラジルにおける最大のシンデレラボーイだろう。
まったくの無名だった19歳の時に中東へ渡り、4シーズンに渡ってプレー。得点を量産したが、中東以外では無名のままだった。しかし、今年7月に母国のクラブへ復帰すると、2か月プレーしただけでセレソンへ初招集され、10月10日の2026年ワールドカップ南米予選のチリ戦で先発起用されただけでなく、いきなりゴールもマーク。5日後のペルー戦でも先発し、先制点につながるPKを獲得した。
いまやセレソンのレギュラー候補のひとりで、欧州からオファーが殺到しているその若者は、ボタフォゴに所属するイゴール・ジェズス。アニメ『ドラゴンボール』の大ファンで、ゴール後に「かめはめ波」ポーズをするのがトレードマークだ。
身長180センチとCFとしてはとくに大柄ではないが、巨漢CBにも当たり負けしない。キープ力があり、ポストプレーが上手く、右足から強烈なシュートを放つ。空中戦にも強い。サイドに流れて決定機を演出することも多く、ミドルシュートも武器だ。オールラウンド・タイプのCFで、セレソンのレジェンドではカレッカを彷彿とさせる。
【動画】I・ジェズスの初ゴールと「かめはめ波」
まったくの無名だった19歳の時に中東へ渡り、4シーズンに渡ってプレー。得点を量産したが、中東以外では無名のままだった。しかし、今年7月に母国のクラブへ復帰すると、2か月プレーしただけでセレソンへ初招集され、10月10日の2026年ワールドカップ南米予選のチリ戦で先発起用されただけでなく、いきなりゴールもマーク。5日後のペルー戦でも先発し、先制点につながるPKを獲得した。
いまやセレソンのレギュラー候補のひとりで、欧州からオファーが殺到しているその若者は、ボタフォゴに所属するイゴール・ジェズス。アニメ『ドラゴンボール』の大ファンで、ゴール後に「かめはめ波」ポーズをするのがトレードマークだ。
身長180センチとCFとしてはとくに大柄ではないが、巨漢CBにも当たり負けしない。キープ力があり、ポストプレーが上手く、右足から強烈なシュートを放つ。空中戦にも強い。サイドに流れて決定機を演出することも多く、ミドルシュートも武器だ。オールラウンド・タイプのCFで、セレソンのレジェンドではカレッカを彷彿とさせる。
【動画】I・ジェズスの初ゴールと「かめはめ波」
決してフットボールが盛んとは言えない南西部クイアバで生まれ、地元のアマチュアクラブでプレーした後、14歳で南部コリチーバのアカデミーに加わる。
2019年、18歳でトップチームに昇格し、ブラジル2部で24試合に出場して3得点。00年7月にUAEのアル・アハリへ移籍し、出場機会を得て大きく成長した。
UAEサッカー協会から「国籍を取得して代表でプレーしないか」と巨額の報酬を提示されたが、「セレソンでプレーする夢を捨てられない」と固辞した。
今年7月にボタフォゴへ移籍。本田圭佑も在籍歴があるその古豪で当初は控えだったが、8月に初ゴールを挙げ、以降はレギュラーに定着。9月末、セレソンへ初招集された際、国内メディアは「サプライズ」と扱った。
チリ戦は開始2分に先制される最悪のスタートだったが、闘志を剥き出しにしてボールを追いかけ、前半終了間際、右からのクロスに絶妙のタイミングで走り込み、頭で決めた。
セレソンのドリバウ・ジュニオール監督は、「彼のことはコリチーバ時代から知っている。非常にハングリーで、才能豊かなストライカー」と高く評価。ブラジルメディアは「不振に喘ぐセレソンの救世主となりうる男」と喧伝する。
この活躍で、アーセナル、ブライトンなど多くの欧州クラブが興味を示している。
I・ジェズスを中心とする若手の活躍もあり、10月の2026年W杯南米予選2試合で連勝を飾ったセレソン。順位は参加10か国中の4位までアップした。I・ジェズスの今後のパフォーマンスに注目が集まっている。
文●沢田啓明
【著者プロフィール】
1986年にブラジル・サンパウロへ移り住み、以後、ブラジルと南米のフットボールを追い続けている。日本のフットボール専門誌、スポーツ紙、一般紙、ウェブサイトなどに寄稿しており、著書に『マラカナンの悲劇』、『情熱のブラジルサッカー』などがある。1955年、山口県出身。
【記事】「一番のヘボ」「トラップできない、どうやって脅威になるんだよ」闘莉王が森保ジャパン対豪州戦の出場選手を辛辣批判「よう日本でやってるよ」
2019年、18歳でトップチームに昇格し、ブラジル2部で24試合に出場して3得点。00年7月にUAEのアル・アハリへ移籍し、出場機会を得て大きく成長した。
UAEサッカー協会から「国籍を取得して代表でプレーしないか」と巨額の報酬を提示されたが、「セレソンでプレーする夢を捨てられない」と固辞した。
今年7月にボタフォゴへ移籍。本田圭佑も在籍歴があるその古豪で当初は控えだったが、8月に初ゴールを挙げ、以降はレギュラーに定着。9月末、セレソンへ初招集された際、国内メディアは「サプライズ」と扱った。
チリ戦は開始2分に先制される最悪のスタートだったが、闘志を剥き出しにしてボールを追いかけ、前半終了間際、右からのクロスに絶妙のタイミングで走り込み、頭で決めた。
セレソンのドリバウ・ジュニオール監督は、「彼のことはコリチーバ時代から知っている。非常にハングリーで、才能豊かなストライカー」と高く評価。ブラジルメディアは「不振に喘ぐセレソンの救世主となりうる男」と喧伝する。
この活躍で、アーセナル、ブライトンなど多くの欧州クラブが興味を示している。
I・ジェズスを中心とする若手の活躍もあり、10月の2026年W杯南米予選2試合で連勝を飾ったセレソン。順位は参加10か国中の4位までアップした。I・ジェズスの今後のパフォーマンスに注目が集まっている。
文●沢田啓明
【著者プロフィール】
1986年にブラジル・サンパウロへ移り住み、以後、ブラジルと南米のフットボールを追い続けている。日本のフットボール専門誌、スポーツ紙、一般紙、ウェブサイトなどに寄稿しており、著書に『マラカナンの悲劇』、『情熱のブラジルサッカー』などがある。1955年、山口県出身。
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