選手を獲得するうえで、能力が最も重視されるのは言うまでもない。ただ、クラブが経営の目線で特定の市場に注目するのも当然だ。

　イタリアの強豪ナポリのトンマーゾ・ビアンキーニCRO（チーフレベニューオフィサー／最高収益責任者）が、アジアの選手に関心があることをうかがわせた。中でも日本の優れた才能を望んでいるようだ。

　ナポリ専門サイト『CalcioNapoli24』が伝えたところによると、ビアンキーニCROは『Corriere dello Sport』紙で「アジアは開拓すべき重要なエリアだ。日本人のスーパーヒーローがいたら好ましいね」と話している。

「持続可能性と言われるが、それが何か分かっているだろうか。ナポリは欧州全体で唯一の持続可能なクラブだ。利益を出し、スポーツ面での結果を残して、ルールを守る。アウレリオ・デ・ラウレンティス会長のモデルは唯一無二だ」

　ビアンキーニCROがどの選手を念頭に置いて「日本のスーパーヒーロー」と口にしたかは分からない。ただ、『AreaNapoli.it』は先日、ナポリがスタッド・ドゥ・ランスのMF中村敬斗に関心を寄せていると報じたところだ。中村はリーグ・アンで４試合連続得点をあげ、注目度を高めている。
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　デ・ラウレンティス会長は2022-23シーズンにセリエAを制してから、日本人選手獲得への関心を公にしていた。スクデット獲得の立役者となったキム・ミンジェの成功を受け、補強の面からも、経営的な利益の観点からも、興味を増したようだ。

　当時は獲得候補として久保建英や板倉滉、伊藤洋輝ら様々な選手があげられた。中村の名前がうわさになったのも、今回が初めてではない。

　今季、アントニオ・コンテ新監督を招へいし、現在のセリエAで首位に立つなど、復調の兆しを見せているナポリ。一昨季のイタリア王者に、初の日本人選手が加わる日は訪れるのだろうか。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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