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バルサのフリック新監督に求められるのは“指導”。DNAの継承者でも、クレの救世主でもない【番記者コラム】

カテゴリ:連載・コラム

エル・パイス紙

2024年08月17日

ドイツ代表の指揮官としては長続きしなかった

ラポルタ会長の肝いりでバルサの指揮官に迎えられたフリック監督。(C)Getty Images

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 ハンジ・フリックは、バルセロナに大差で勝つ方法を知っている。 

 2020年8月、チャンピオンズリーグ準々決勝でバルサが2-8の大敗を喫したとき、対戦相手のバイエルンのベンチに座っていた。このスコアラインは、リオネル・メッシ時代の終焉を象徴していた。以来、バルサは過去の栄光を求めての堂々巡りを繰り返し、ロナルド・クーマンやシャビといったレジェンドはその捨て石にされた。

 2021年3月に会長に復任したジョアン・ラポルタはクーマンと出くわし、シャビをどう扱ったらいいのかついに理解することはなかった。ラポルタが望んでいたのは、2003年夏に第1次政権を発足させると同時に招聘したフランク・ライカールトのような、フレッシュで、自分主導で選んだ監督だ。

 そしてその探し当てた人物がフリックだった。今後の焦点は言うまでもなくこのドイツ人指揮官がバルサで勝つ方法を知っているかどうかだ。
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 ラポルタがモンジュイックでの苦難に苛まれる日々を乗り越えて、リニューアルしたカンプ・ノウで安住するためには、フリックの成功が不可欠だ。フリックは現在、賞賛よりも尊敬の対象になっている。

 バイエルンで成し遂げた6冠という偉業が燦然とした輝きを放つ一方で、ドイツ代表の指揮官としては長続きしなかった。代理人がロベルト・レバンドフスキと同じピニ・ザハビであることも知られている。ラポルタの主導で招聘されたことを示すディテールだ。

 フリックは、名前ではなく、メソッドを評価され抜擢を受けた。ヨハン・クライフのトータルフットボールの戦術の熱心な研究者であり、ジョゼップ・グアルディオラの崇拝者であり、バルサのスタイルからかけ離れた人物ではないことを強調する。

 ここ何十年もの間のバルサを率いてきた歴代監督と異なるのは、内輪もめとは無縁で、伝統のDNAから解放されていることだ。バルサの顔になることの重荷を背負っていることは自覚しているが、DNAの継承者であることを自負することはない。バルサスタイルのイロハを語るよりも知ろうとする。非常にプロフェッショナルで尊敬に値する人物だ。
 
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