ふたりは口を揃えて言う。「今日は勝ちたかった」
[J1第23節]横浜 4-1 鹿島/7月14日/日産スタジアム
7月14日、横浜F・マリノスが鹿島アントラーズに4-1で勝利した一戦は、随所に勝利への執念が見えた試合だった。
6月12日の天皇杯2回戦から今節まで、中2~3日で公式戦10連戦をこなす過密スケジュールだったため、疲労はかなりあったはずだ。そうしたなかで、横浜のキャプテンであるアンカーの喜田拓也は、12分に強烈なミドルシュートを打ってチームにゴールへ向かう姿勢を示せば、試合終盤には2度も足をつるが、90+4分にピッチを退くまでチームメイトを鼓舞し続けた。
また、29分に先制点を奪われたシーンでは、副キャプテンの右SB松原健が大きなジェスチャーで檄を飛ばす。スピードやドリブルが武器のエウベル、ヤン・マテウスの両ウインガーも、攻→守の切り替えがいつも以上に早いように感じた。
もちろん選手たちが毎試合に勝つ気持ちで臨んでいることは理解しているが、リーグ戦で4連敗中という状況もあるはずで、「何が何でも勝つんだ」という想いのこもったプレーが多かった印象だ。
【動画】エウベルの今季初ゴールで鹿島を突き放す!
7月14日、横浜F・マリノスが鹿島アントラーズに4-1で勝利した一戦は、随所に勝利への執念が見えた試合だった。
6月12日の天皇杯2回戦から今節まで、中2~3日で公式戦10連戦をこなす過密スケジュールだったため、疲労はかなりあったはずだ。そうしたなかで、横浜のキャプテンであるアンカーの喜田拓也は、12分に強烈なミドルシュートを打ってチームにゴールへ向かう姿勢を示せば、試合終盤には2度も足をつるが、90+4分にピッチを退くまでチームメイトを鼓舞し続けた。
また、29分に先制点を奪われたシーンでは、副キャプテンの右SB松原健が大きなジェスチャーで檄を飛ばす。スピードやドリブルが武器のエウベル、ヤン・マテウスの両ウインガーも、攻→守の切り替えがいつも以上に早いように感じた。
もちろん選手たちが毎試合に勝つ気持ちで臨んでいることは理解しているが、リーグ戦で4連敗中という状況もあるはずで、「何が何でも勝つんだ」という想いのこもったプレーが多かった印象だ。
【動画】エウベルの今季初ゴールで鹿島を突き放す!
試合後、喜田はこう振り返る。
「苦しい状況でしたけど、周りが何を言おうと、もう一度自分たちを信じて、ピッチで示すしかなかったし、自分たちにはもう今日しかないと思ってやりました。今までそう思っていなかったわけではなくて、サッカーの面白さと難しさも感じながら進んできましたけど、本当にすべての要素を乗り越えて勝つしかなかったので、結果に表われて良かった」
鹿島戦で喜田が打ったシュートは3本で、そのすべてがミドルだ。
「もちろん大前提として沈められれば一番良いですけど、メッセージ性もあって、チームとしての姿勢を示したかったのはあります。ここ数試合は(試合の)入りで反省しなければいけないところを全員が感じていたなかで、チームと話をして、シュートを狙って勢いづかせるとか、ベクトルを前にってところは表現したかった」
勝利への想いも口にする。
「この1勝をもぎ取るためにたくさんのパワーを使ってきましたし、どうしても今日は勝ちたかった。何より苦しい状況のなかで背中を押し続けてくれたサポーターがいる限り、彼らに良い想いをさせてあげたいというのが選手全員にあったので、彼らの勝利でもあります」
また、GK飯倉大樹は、松永成立GKコーチとのこんな裏話を明かす。
「試合前にシゲさんから、マリノスのエンブレムをどうにか価値のあるものにしていこうって話をしてもらって、本当にそう思った。勝てていない状況のなかで、自分たちには何ができるのか。戦術が良くても個人で勝てないと、チームとしても勝てない。まずは立ち返って、一人ひとりがプロとして、マリノスの選手として、どう戦っていくかが大事」
横浜が3-1で2点をリードしていた87分に、飯倉とCBエドゥアルドがピッチ上で言い争う場面もあったが、38歳のベテランGKは「今日は絶対に勝ちたかったし、今までの勝てない流れをどうにか払拭したかった。(言い争いも含めて)全部、この試合に勝つためにやったこと。すべては勝つためです」と語った。
横浜の次節の相手はFC町田ゼルビア。現在J1の首位を走っており、前回対戦(第18節)では1-3で敗れている難敵だが、鹿島戦のように選手一人ひとりが勝利への想いをピッチで表現すれば、勝点3を掴み取れるはずだ。
取材・文●金子徹(サッカーダイジェスト編集部)
【記事】「選手はどうサボりながら勝つかを考えちゃう」内田篤人が“夏のJリーグ”について持論「正直、欧州と逆のことをやっている」
「苦しい状況でしたけど、周りが何を言おうと、もう一度自分たちを信じて、ピッチで示すしかなかったし、自分たちにはもう今日しかないと思ってやりました。今までそう思っていなかったわけではなくて、サッカーの面白さと難しさも感じながら進んできましたけど、本当にすべての要素を乗り越えて勝つしかなかったので、結果に表われて良かった」
鹿島戦で喜田が打ったシュートは3本で、そのすべてがミドルだ。
「もちろん大前提として沈められれば一番良いですけど、メッセージ性もあって、チームとしての姿勢を示したかったのはあります。ここ数試合は(試合の)入りで反省しなければいけないところを全員が感じていたなかで、チームと話をして、シュートを狙って勢いづかせるとか、ベクトルを前にってところは表現したかった」
勝利への想いも口にする。
「この1勝をもぎ取るためにたくさんのパワーを使ってきましたし、どうしても今日は勝ちたかった。何より苦しい状況のなかで背中を押し続けてくれたサポーターがいる限り、彼らに良い想いをさせてあげたいというのが選手全員にあったので、彼らの勝利でもあります」
また、GK飯倉大樹は、松永成立GKコーチとのこんな裏話を明かす。
「試合前にシゲさんから、マリノスのエンブレムをどうにか価値のあるものにしていこうって話をしてもらって、本当にそう思った。勝てていない状況のなかで、自分たちには何ができるのか。戦術が良くても個人で勝てないと、チームとしても勝てない。まずは立ち返って、一人ひとりがプロとして、マリノスの選手として、どう戦っていくかが大事」
横浜が3-1で2点をリードしていた87分に、飯倉とCBエドゥアルドがピッチ上で言い争う場面もあったが、38歳のベテランGKは「今日は絶対に勝ちたかったし、今までの勝てない流れをどうにか払拭したかった。(言い争いも含めて)全部、この試合に勝つためにやったこと。すべては勝つためです」と語った。
横浜の次節の相手はFC町田ゼルビア。現在J1の首位を走っており、前回対戦(第18節)では1-3で敗れている難敵だが、鹿島戦のように選手一人ひとりが勝利への想いをピッチで表現すれば、勝点3を掴み取れるはずだ。
取材・文●金子徹(サッカーダイジェスト編集部)
【記事】「選手はどうサボりながら勝つかを考えちゃう」内田篤人が“夏のJリーグ”について持論「正直、欧州と逆のことをやっている」