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さながら勇敢なカウボーイだったアルゼンチン。猛るエクアドルにも振り落とされることなく、生き残った【コパ・アメリカ戦記】

カテゴリ:国際大会

浅田真樹

2024年07月06日

内容的に見ればエクアドルに劣っていたが...

アルゼンチン対ウルグアイの試合会場となったNRGスタジアムでは、アメリカンフットボール、サッカー、コンサートなどの他に、ロデオショーが行なわれるという。写真:浅田真樹

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 コパ・アメリカ2024準々決勝、アルゼンチン対エクアドルの前日会見でのことだ。

 アルゼンチンはコパ・アメリカでエクアドルに負けたことがない――。そんな過去の記録について質問を受けたアルゼンチンのリオネル・スカローニ監督は、取材陣に釘を刺すように、こう返している。

「統計は統計。エクアドルは優れたコーチ、選手が揃っており、優勝をかけて戦えるチームだ」

 事実、翌日の試合は、ワールドカップ優勝監督の見立てどおりになった。序盤から試合を優勢に進めていたエクアドルは、特に左サイドから多くのチャンスを作り出した。

 36分にリオネル・メッシの右CKから、リサンドロ・マルティネスにヘディングシュートを決められ、アルゼンチンに先制を許しても試合全体の流れが変わることはなかった。

 終盤には次々と攻撃的な選手を投入し、勝負に出るエクアドル。執念の反撃が実ったのは、後半アディショナルタイムの90+1分である。

 いずれも途中交代で投入されたジョン・イエボアのクロスに、ケビン・ロドリゲスが頭で合わせると、ボールは緩やかにゴールへ。土壇場で劇的な展開が待っていた試合の決着は、ついにPK戦へと持ちこまれた(今大会は決勝以外、延長戦は行なわれない)。

 すると、追いつかれた先行のアルゼンチンは、一番手のメッシがパネンカを見せるも、クロスバーに当てて失敗。これで試合の流れは完全にエクアドル、かに思われた。

 しかし、ここでチームを窮地から救ったのは、GKエミリアーノ・マルティネスである。エクアドルの一番手アンヘル・メナ、二番手アラン・ミンダが放ったいずれも強烈なシュートを弾き、スタジアムの雰囲気を一変させた。

 果たして準決勝進出のキップを手にしたのは、残る4人全員が決めたアルゼンチンだった。
【動画】メッシがまさかの...PK戦で決着、アルゼンチン対エクアドルのハイライト
 思えば、指揮官とともに前日会見に臨んだアレクシス・マカリステルは、こんなことを話していた。

「私たちは常にフィールドで自分たちのプレーをしようとしている。自分たちのプレーをすれば、勝つチャンスは十分にあると分かっている。それがすべてだ。目標は勝つことだが、自分たちの望むように勝つことでもある」

 勝ったアルゼンチンは、しかし、内容的に見れば、エクアドルに劣っていた。

「選手たちはどんな相手と対戦しても、ファンに喜びをもたらすために、良いパフォーマンスを見せようと熱望していることを今日は証明してくれた。本当に満足している」

 エクアドルのフェリックス・サンチェス・バス監督が口にした試合後の言葉が、それを裏づけている。

 その意味で言えば、アルゼンチンは「自分たちが望むように勝つこと」ができたとは言い難いのだろう。

 しかし、マカリステルはこうも話している。

「もちろん、試合ではそれぞれに異なる状況があることは分かっているが、チームは最高のプレーをすることに集中している。そうすれば、結果はついてくるものだ」

 この日の試合会場となったNRGスタジアムがあるのは、テキサス州ヒューストン。このスタジアムでは、アメリカンフットボール、サッカー、コンサートなどの他に、ロデオショーが行なわれるという。

 スタジアムのいたるところに牛の像やショーの写真が飾られているのを見ると、地元に定着した誇るべき文化であることがうかがい知れる。

 この日のアルゼンチンは、さながら勇敢なカウボーイのごとく、猛るエクアドルにも振り落とされることなく、生き残った。

取材・文●浅田真樹(スポーツライター)

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