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「不審物が見つかりました」EURO開幕前のドイツで空気がピリついた瞬間「どうかスタジアム内で待機していてください」【現地発】

カテゴリ:連載・コラム

中野吉之伴

2024年06月13日

2部所属クラブのスタジアムが半分

不審物騒動があったドイツ対ウクライナの一戦。(C)Getty Images

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 EURO2024の開幕が近づいている。4年に一度行われるサッカーの祭典。2020年大会は新型コロナウィルスの流行で1年延期となり、加えて欧州サッカー連盟(UEFA)60周年記念特別大会として13か国での分散開催という例外的な大会だった。1か国で開催されるのは、16年のフランス大会以来8年ぶりだ。

 今回の舞台はドイツ。国際大会が開催されるのは11年女子ワールドカップから13年ぶりとなる。ドイツでは21のEUROや22年W杯のころは新型コロナウィルスの影響もあり、パブリックビューイングを設置することもなかった。

 今大会に向けては開催都市だけではなく、各地で大掛かりなイベントが準備されている。フランクフルトでは06年W杯でも行われた街中を流れる大河マインの中州に大型スクリーンを設置するというパブリックビューイングを準備。ブレーメンではドイツ中の女子サッカーチームに声をかえ、《ミニ・ヨーロッパ選手権》が開催されるという。各地で「最高のイベントにしよう」という空気を感じられると、こちらもやはりワクワクしてくる。

 スタジアムもEURO仕様にバージョンアップされたりしている。先日1部16位のボーフムと2部3位のデュッセルドルフとの入れ替え戦で、後者のホームスタジアムを取材で訪れたが、メディアルームや選手に取材をするミックスゾーンが劇的に改装されていた。受け入れ態勢は万全だ。

 また今大会では10会場で開催されるが、2部所属クラブのスタジアムが半分の5つ入っているのが興味深い。ベルリン(7万人)、シャルケ(5万人)、ハンブルク(5万人)、デュッセルドルフ(4万7000人)、ケルン(4万7000人)。2部でもこうした大会が開催できる規模のスタジアムを本拠地とするクラブが当たり前にある事実には、やはり驚きを禁じ得ない。
【PHOTO】EURO2024出場24か国を一挙紹介!
 一方で、こうした世間的な注目を集める国際大会では様々なリスクもついてくる。コロナ禍前に時計の矢印を戻す。いくつかのテロ襲撃事件があったことを覚えているだろうか。2015年、翌年にEURO開催を控えるフランスで行われたフランス代表とドイツ代表との親善試合がそうだった。

 試合中に巨大な爆破音が響き、付近のレストランなど3件の爆破事件を含む大規模テロが発生。試合後に観衆がピッチ上に避難する深刻な事態になった。16年12月にはベルリンのクリスマスマーケットに一台の大型トラックが突っ込む、ISIS(イスラム国)によるテロ事件が発生。12人の死亡者と50人以上の負傷者を出した。痛ましい事件は他にも起きた。悲しみの連鎖を断つことができないのかと多くの人が嘆いた。

 あの頃から時間はだいぶ過ぎている。ここ最近ではそうしたテロ騒動がニュースを賑わすことはない。だが、危険性がゼロになることもない。警戒は常にしておかなければならない。こうした世界的な注目を集める大会だからこそ、そうした動きが秘密裏にないとは言い切れない。悲しいことだが。
 
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