• トップ
  • ニュース一覧
  • 「最終予選も3バックで戦うべき!」と現時点でなるのはナンセンス。シリア戦はテストマッチに近かった【W杯予選/コラム】

「最終予選も3バックで戦うべき!」と現時点でなるのはナンセンス。シリア戦はテストマッチに近かった【W杯予選/コラム】

カテゴリ:日本代表

白鳥和洋(サッカーダイジェスト)

2024年06月12日

過去2大会は最終予選の初戦を落としている

シリアに快勝も、最終予選はまた別の戦いだ。写真:サッカーダイジェスト

画像を見る

 2024年6月11日、北中米ワールドカップ・アジア2次予選でシリアを5-0で下した日本の戦いぶりをどう評価すべきか。中村や久保のチャンスメイク、鎌田の相馬へのスルーパスなど素晴らしいプレーはいくつもあった。ミャンマー戦に続き採用した3-4-2-1システムについては、堂安、冨安、南野らが「やりやすかった」と証言しており、そこからは悪くない内容だった点も理解できる。

 5-0という結果も申し分ないが、とはいえ安易に「最終予選も3バックで戦うべき!」とはならない。すでに2次予選突破を決めたシチュエーションでのミャンマー戦とシリア戦はテストマッチに近かった。だからこそ、評価が難しいのである。

 そもそも評価すべき試合ではないのかもしれない。この日3-4-2-1システムで2シャドーの一角を担った久保が「本当に強い相手とやらないと3バックが正解かは分からない」と言ったように、南野や冨安なども「今日は相手が相手」というニュアンスのコメントをしていた。「試したことに価値がある」という久保の言葉はもっともであり、それ以上でもそれ以下でもない。

 3バックのオプションが加わったという程度の感覚がおそらく正しく、3バックと4バックのどちらが最適解かと現時点で考えるのはナンセンスだ。パリ五輪後にはU-23日本代表の選手も改めて競走に加わり、三笘や伊東が復帰する可能性もある。

 ワールドカップの最終予選までまだ2か月以上あるのだから、メンバーの入れ替えもあるだろう。シリア戦で活躍したからといって、それが最終予選のメンバー入りを約束するものではない。
 
 最終予選と言えば、過去2大会のワールドカップではいずれも初戦を落としている(しかもホームで)。最終予選が開催される9月はとりわけ、シーズン開幕直後の欧州組にとってコンディション調整が難しい時期になるだろう。システム云々よりも、そのシチュエーションで選手をどうベストの状態に持っていくか、その手段を最優先で考えるべきだ。

 いずれにしても、指揮官として前回大会の最終予選を経験している森保監督が過去の失敗を糧にどう修正するか。最終予選の組分け次第なところもあるが、個人的には今、その点にもっとも興味がある。

取材・文●白鳥和洋(サッカーダイジェストTV編集長)


【PHOTO】20年ぶり広島市で代表戦!エディオンピースウイング広島に集結した日本代表サポーター!(場外編)
【関連記事】
「北朝鮮は日本に感謝しなければ」森保ジャパンがシリア戦に大勝→北朝鮮が逆転で最終予選進出に韓国メディアが呼応!「没収試合があったのに…」【W杯予選】
アジア最終予選進出の全18か国が出揃う! 日本やイラン、韓国、カタール、豪州、サウジなど列強がずらり。組み分け抽選会は6月27日に開催【W杯予選】
「サムライはTMであるかのように勝利」日本は5-0で完勝、敵国シリアのメディアが嘆き「奇妙なことにGKが最高の選手だった」
もはや憧れ? 惨敗シリアの選手たちが日本代表戦士をまさかの“出待ち”。名門所属FWがユニホーム交換を頼んだのは?
「皆さんが持ち上げて、こき下ろすみたいになりかねない」3バックは機能したのか? 久保建英が本音「本当に強い相手とやらないと...」

サッカーダイジェストTV

詳細を見る

 動画をもっと見る

Facebookでコメント

サッカーダイジェストの最新号

  • 週刊サッカーダイジェスト 2025年6月号
    5月10日発売
    KASHIWA REYSOL
    柏レイソル大解剖
    魅惑的な「リカルド戦術」の正体
    詳細はこちら

  • ワールドサッカーダイジェスト 特別企画
    5月1日発売
    プレミアリーグ
    スター★100人物語
    絆、ルーツ、感動秘話など
    百人百通りのドラマがここに!
    詳細はこちら

  • 高校サッカーダイジェスト 完全保存版
    1月17日発売
    第103回全国高校サッカー選手権
    決戦速報号
    前橋育英が7年ぶりの戴冠
    全47試合&活躍選手を詳報!
    詳細はこちら

>>広告掲載のお問合せ

ページトップへ