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「3年間ずっとあった」劇的残留も退団決断の浅野拓磨。ボーフムで感じた葛藤「人のせいとか、ボールを受けないとか...」【現地発コラム】

カテゴリ:海外日本人

中野吉之伴

2024年06月05日

「早い時間帯に1点を返せば可能性はあると思っていた」

入れ替え戦に勝利して歓喜する浅野。(C)Getty Images

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 筋書きがない物語というのはサッカーの歴史にいくつもあるが、今回ボーフムが成し得た逆転劇はその一つに間違いなく数えられるものがある。

 今季のブンデスリーガを16位で終えた浅野拓磨所属のボーフムは、2部3位で日本代表MF田中碧、アペルカンプ真大、内野貴史がプレーするデュッセルドルフと入れ替え戦で対戦し、最終的にPK戦を制して1部残留を果たしている。

 だが、その道のりは険しく、光のかけらを見出すことができないくらいのところまで追い込まれていた。昨シーズンは最後に粘りを発揮して残留に成功したボーフム。残留争いにおける経験値は積み重なっているとはいえ、今季は終盤2連敗でリーグを終え、入れ替え戦では、大事なファーストレグをホームで戦いながら、0-3で落とした。

 ドイツ紙の中にはセカンドレグの前に「降格の要因」という内容の記事をアップしていたところもある。浮き沈みが多く、様々なターニングポイントを乗り越えられなかった精神的ストレスが選手を疲弊され、もはやモチベーションを高めることができないところまで来てしまった、という論調だ。
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 いわんとすることもわかる。大事な入れ替え戦を前に、ボーフムはそれまでレギュラーGKだったマヌエル・リーマンをメンバーから外すという荒療治に出ていた。守備におけるミスからの失点があまりにも多かっただけに、GKとして我慢できできないところもあったのだろう。だがそうして口にしていた不満が、チームの雰囲気を壊していたというのが首脳陣の見方だ。

 これをきっかけにチームとしてまとまって入れ替え戦を乗り切ろうというのは大きな博打と多くの人が思った。そして初戦を落としたことで、この賭けに敗れたのだと解釈されたのだ。

 だが、ボーフムは沈まなかった。ケビン・シュロッターベックは「まだ可能性はあると思っている。ボーフムが崩れ落ちることなどないんだ」と第1レグ後に言葉に力を込め、浅野は「早い時間帯に1点を返せば可能性はあると思っていた」とセカンドレグ後に明かしている。

 その言葉通り、ボーフムは勇敢に立ち向かった。やけくそになったわけでも、やぶれかぶれになったわけでもない。可能性を引き寄せるために、自分たちにできることに最大限の力をかけて立ち向かったのだ。そこには一片の迷いも気負いもない。
 
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