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[本田泰人の眼]インドネシアには負けないだろうと思っていたら...今度も痛い目に遭う。原点に立ち返り、必死に戦ってほしい【アジア杯】

カテゴリ:連載・コラム

本田泰人

2024年01月24日

大問題だった菅原由勢の軽率なプレー

イラクにまさかの敗戦で、連勝は10でストップ。気を引き締め直して、インドネシア戦に臨むべきだ。写真:梅月智史(サッカーダイジェスト写真部/現地特派)

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 優勝候補の日本が苦しんでいる。初戦のベトナム戦は4-2で勝利するも、2戦目のイラク戦は1-2の敗戦。アジアカップで2試合を終えて、勝点3しか奪えていない。決勝トーナメント進出は3戦目のインドネシア戦に持ち越された。

 まさか格下相手にこれまで苦戦するとは――。そんな思いを抱いているのは私だけではないだろう。

 しかしベトナム戦、イラク戦の内容を見れば、日本の苦戦は必然だ。その理由は「試合の入り方の悪さ」にある。

 ベトナム戦でもイラク戦でも、日本は“上から目線”のサッカーで完全に「舐めていた」。ベトナム戦はセットプレー2発で一時はリードを許した。最終的に逆転勝利して事なきを得たが、イラク戦はベトナム戦の教訓を活かしきれず、立ち上がりから相手に、精神的に「いける!」と思わせてしまった。

 ベトナム戦の解説でも指摘したように、格下との試合では「何もやらせないよ」と、立ち上がりからガチガチで挑むべきだった。だから、イラク戦では立ち上がりから「前へ、前へ」という姿勢を持って、相手にやらせない気迫を見せてほしかったのだ。

 イラクからしてみれば、日本はカタール・ワールドカップでいうところの「ドイツ」や「スペイン」だ。必死になって日本の攻撃に対応して「1発」を狙ってくることは想像できたはずだ。しかも、特に中東のチームは調子に乗らせると手に追えない。

 ならば、ベトナム戦以上に高い守備意識を持って「相手に何もさせないよ」という圧力をかけるべきだったのに、日本は立ち上がりから逆にパワーとフィジカルを前面に押し出すイラクの迫力に圧倒された。前半のうちに2失点し、終了間際に遠藤航のゴールで1点を返すのが精一杯だった。
 
 この2試合で大問題だったのは、右サイドバックの菅原由勢の軽率なプレーだ。

 ベトナム戦はコーナーでマークの隙を突かれ、不要なファウルで与えたフリーキックからも失点。イラク戦は、開始5分でスローインのマークが遅れて簡単にサイドを変えられた流れから失点し、前半終了間際には相手のカウンターからアッサリと25番の突破を許して2失点目につながった。

 厳しく言わせてもらえば、2試合の4失点はすべて菅原のルーズな守備から。原因を突き詰めれば、菅原に行き当たる。闘莉王も自身のYouTubeで菅原には手厳しく語っている。

 繰り返しになるが、アジアカップのような緊張感のある試合では、高い守備意識を持ってまずは失点しないことが重要だ。カタール・ワールドカップ以降、日本は強度の高いプレスを活かしたショートカウンターで連勝を重ねてきたのだから、なおさらだ。

 しかし、アジアカップでの菅原は1対1の対応で後手に回るシーンが多く、相手選手に簡単にやらせすぎる。中途半端なポジショニングも目立つ。勝手に攻め上がってはボールを奪われ、自分が守るべきスペースを突かれてファウルや突破を許している印象だ。

 相手からしたら日本の攻撃を待っているだけで、日本の「右サイド」のスペースが空くのだから、攻略するのは簡単だ。それは、第3戦のインドネシア戦にも当てはまる。まさかインドネシアには負けないだろうと思っていたら、今度も痛い目に遭うだろう。このくらいのポジショニングや守備で大丈夫だろういった考えではダメだ。

【アジア杯PHOTO】決勝トーナメント進出を懸けたインドネシア戦。試合前日の日本代表の選手たち
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