5－0で完勝した元日のタイ戦では、森保ジャパンの“2024年第１号”を決めた田中碧。だが、試合後に発表されたアジアカップに挑むメンバー26人からは外れた。

　今冬の移籍が噂されるデュッセルドルフ所属の25歳MFに関して、ドイツ大手紙『Bild』が「これが田中の4つのシナリオだ」と見出しを打ち、今後の展開を展望した。

　１つ目は「最もトリッキーなシナリオ」だ。

「最近ではVfBシュツットガルトとアイントラハト・フランクフルトが噂されている。両クラブとも日本人選手と良い経験をしてきたし、可能性を秘めたサムライの獲得に興味を持つかもしれない。問題は、売却が成立した場合、デュッセルドルフはただちに代わりの選手を手に入れなければならないことだ。資金はあるが、時間がない。昇格を争うなかで、非常にトリッキーな案件だ」

　２つ目は「最悪のシナリオ」だ。

「田中は残留し、クラブが昇格を逃せば、日本人は必ず出ていくだろう。ただ、その価格は下がる。彼の残りの契約期間はわずか1年。田中は代表選手として非常にお買い得であり、クラブはおそらく市場価格以下で売却せざるを得なくなるだろう」
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　３つ目は「ウィン・ウィンのシナリオ」だ。

「デュッセルドルフが昇格すれば、田中にブンデスリーガでプレーするチャンスを与えられる。そして他のクラブが興味を示し、田中が変化を求めれば、クラブは努力しなければならない。昇格できなかった場合よりも、金額はかなり高くなる可能性がある。そうでなければ、2025年の夏にフリーで手放すことになるかもしれない」

　最後は「驚きのシナリオ」だ。

「クラブがブンデスリーガに復帰し、田中が契約を延長する。ブンデスに上がれば財政状況が良くなり、予算を大幅に増やせる。田中は２部より１部のほうが良いということも、クラブ内ではコンセンサスが取れている」

　デュッセルドルフはシーズンの前半戦を終え、勝点30で４位。自動昇格圏内の１位のキールと５ポイント差、２位のザンクト・パウリとは３ポイント差だ。チームの重要戦力である田中は、いかなる道を辿るのか。今後の動向が注目される。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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