第102回全国高校サッカー選手権が、いよいよ12月28日に開幕。ここでは、本大会のトーナメント表を４つのブロックに分け、各ブロックの注目カードや注目選手、大会の見どころを紹介する。
【画像】第102回選手権の組み合わせ
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【Aブロック】
　このブロックの大本命は、尚志と市立船橋のプレミアEASTの２チームと、前回王者の岡山学芸館の３チームだ。しかし、尚志と岡山学芸館は初戦で激突する。正直、ここでどちらかが負けてしまうのは非常に惜しい。

　まずはこの一戦のプレビューをすると、FW網代陽勇（３年）、桜松駿（３年）、京都内定のMF安斎悠人（３年）ら多彩なアタッカー陣を擁し、プレミアEASTで青森山田と最終戦まで優勝争いを繰り広げた尚志。その攻撃力に対して、岡山学芸館も２年生FW太田修次郎を最前線に起き、彼のポストプレーからMF田口裕真（３年）、田邉望（３年）ら優勝経験メンバーがサイドアタックを軸に攻撃を組み立てる。

　ポイントになるのは守備で、尚志のボランチ神田拓人（３年）、岡山学芸館のGK平塚仁（３年）に注目してほしい。

　市立船橋はCB五耒凌空（３年）、MF太田隼剛（３年）、清水内定のFW郡司璃来（３年）という強固なセンターラインはもちろん、内川遼（３年）と佐藤凛音（３年）の両サイドバックもかなりのタレントで、攻守においてかなりバランスが整っている。

　この３チームに追随するのが日章学園、帝京長岡、高川学園の３チーム。日章学園は尚志に肩を張るほどの攻撃力を持つ。U-17日本代表FW高岡伶颯（２年）と田上遼馬（３年）の２トップの決定力、左MF南創太（２年）のチャンスメーク力は全国でもトップレベル。悲願のプレミア昇格を手にした帝京長岡は、右MF原壮志（３年）と左MF山村朔冬（３年）の両サイドアタックに注目だ。そして高川学園は大会屈指のストライカー・山本吟侍（３年）を軸にした攻撃力で大本命の市船に挑む。
 

【Bブロック】
　このブロックの大本命は、多くのチームが挙がってしまうほど、今大会最大の激戦区となってしまった。12チーム中、プレミアリーグで戦うチームは青森山田、静岡学園、昌平、米子北、大津と５チーム。彼らが大会を通じて優勝候補であることは間違いない。

　プレミアリーグ王者の青森山田は、左の川原良介（３年）と右の杉本英誉（３年）の両サイドからの仕掛けが強烈で、FW米谷壮史（３年）という強烈なフィニッシャーがいる。守備もCB山本虎（３年）を軸に強固で、今年も隙のないチームに仕上がっている。

　プレミアWEST３位の静岡学園は、GK中村圭佑（３年、東京V内定）、MF髙田優（３年、徳島内定）、FW神田奏真（３年、川崎内定）と今大会最多３人のJ内定者を揃える。県予選では、負傷離脱した神田を欠くなかでもアタッカー陣が躍動をし、選手層の厚さを見せつけた。

　昌平は長準喜（３年）と大谷湊斗（２年）、土谷飛雅（３年）の中盤のトライアングルの技術レベルが高く、アイデアの引き出しが豊富。米子北はボランチ仲田堅信（３年）、FW森田尚人（３年）を軸に、堅い守備からの高速カウンターでJクラブユースや強豪校を打ち破ってきた。

　大津はプレミアWESTにおいて３試合不戦敗となりながらも４位でフィニッシュ。リーグダントツ得点王のMF碇明日麻（３年、水戸内定）、右のアタッカー・稲田翼（３年）、左サイドバックの田辺幸久（３年）など豊富なタレントを揃え、悲願の初優勝を狙う。

　だが前述した通り、この５チームに加え、DF藤井葉大（３年、岡山内定）を擁する飯塚もおり、この中で１チームのみがベスト４に進出する。勢いがつくとも考えられるが、逆に消耗も激しいとも考えられ、改めてもったいないブロックだと言えよう。