「蹴ることが悪である感覚から」
千葉との昇格プレーオフ準決勝を2-1と制しながらも、試合後の城福監督に笑顔はなかった。当然ながらまだ何も成し遂げたわけではないし、また千葉戦の戦いぶりにも満足していないからそんな表情になったのだろう。
実際、千葉戦後の会見で城福監督は「我々の望んだ試合運びではなかった」と、そうはっきりと言った。
「(今季の)ヴェルディはつなぐチームで、それが正しいという言い方がいいのか、善であるというか、恐れずに言えば、蹴ることが悪である感覚から、僕は1年半前にスタートしました。蹴るのではなく相手の力を利用するところの判断はまだまだ。これは技術ではなく判断なんです。こういう大きなゲームで相手の力を利用しながら自分たちがやりたいつなぐサッカーに持ち込むところでは、まだ学んでいる途中だと思います」
指揮官の反省の弁は続く。
実際、千葉戦後の会見で城福監督は「我々の望んだ試合運びではなかった」と、そうはっきりと言った。
「(今季の)ヴェルディはつなぐチームで、それが正しいという言い方がいいのか、善であるというか、恐れずに言えば、蹴ることが悪である感覚から、僕は1年半前にスタートしました。蹴るのではなく相手の力を利用するところの判断はまだまだ。これは技術ではなく判断なんです。こういう大きなゲームで相手の力を利用しながら自分たちがやりたいつなぐサッカーに持ち込むところでは、まだ学んでいる途中だと思います」
指揮官の反省の弁は続く。
「そこでこの舞台に来られたことは彼らの頑張りによるものですが、僕はその部分を謙虚に受け止めています。もちろん千葉さんの圧力はおそらくJ2でトップクラスのチームだと思いますが、それに対してどういうサッカーで入るかというところで今日は本当に学びました」
試合序盤の苦しい時間帯を粘り強い守備で凌いだパフォーマンスについて記者団のひとりから「素晴らしかった」的なのニュアンスのことを言われても、城福監督は「そういうふうに見ていただいたことはすごく嬉しいです」と返答しつつ持論を展開した。
「あの時間帯を凌げたのは、マテウスのビッグセーブがありましたけど、誰かが壁になったわけではなく、全員の1メートル、50センチにこだわる寄せとか絞りとかがあったから。それは試合前にこうやろうと言って実践できるものではない。僕たちは1年半を通じて、1秒の判断にどれだけこだわるかということはずっとやってきたので、特別に用意したわけではない。自分たちが相手陣内でボールを奪えなかった時にどう押し返すか、それが今日は出せた。ポジティブに言えばそうなります。ただ、我々が望んだ試合運びではなかった」
城福監督が標榜するのはあくまでつなぐサッカー、攻撃的なスタンス。守りから入る戦術ではない。だから、千葉戦は「我々の望んだ試合運びではなかった」のだろう。
取材・文●白鳥和洋(サッカーダイジェストTV編集長)
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「あの時間帯を凌げたのは、マテウスのビッグセーブがありましたけど、誰かが壁になったわけではなく、全員の1メートル、50センチにこだわる寄せとか絞りとかがあったから。それは試合前にこうやろうと言って実践できるものではない。僕たちは1年半を通じて、1秒の判断にどれだけこだわるかということはずっとやってきたので、特別に用意したわけではない。自分たちが相手陣内でボールを奪えなかった時にどう押し返すか、それが今日は出せた。ポジティブに言えばそうなります。ただ、我々が望んだ試合運びではなかった」
城福監督が標榜するのはあくまでつなぐサッカー、攻撃的なスタンス。守りから入る戦術ではない。だから、千葉戦は「我々の望んだ試合運びではなかった」のだろう。
取材・文●白鳥和洋(サッカーダイジェストTV編集長)
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