［W杯アジア２次予選］日本 ５－０ シリア／11月21日／プリンスアブドゥラー・アルファイサル・スタジアム

　森保ジャパンは11月21日、シリアを５－０で一蹴。ワールドカップ予選開幕から２連勝を果たした。４アシストの伊東純也や２ゴールの上田綺世らと共に、完勝に小さくない貢献をしたのが、久保建英だ。

　チャンスは作るもなかなかゴールを奪えず、サウジアラビアに大挙したシリアサポーターは大いに沸いていた32分、ペナルティエリア外から左足を一振り。鮮やかにネットを揺らし、日本側に漂っていたモヤモヤを吹き飛ばした。

　トップ下で躍動したレフティは、「焦りはなかった」と振り返る。

「相手のプラン通りに試合が進んでいたので、あそこで一発決めれたのは本当に相手のプランを崩すために良かったなと。時間が過ぎているのは事実だったので、早く点が欲しいなと思っていました」

　さらに、ゴール前でFKを獲得した47分には、作戦会議の末、ちょこんと横にずらす１タッチ。直後の菅原由勢の日本代表初ゴールをお膳立てした。ただ、当初考えていたコースとは逆に飛び、驚かされたようだ。
【動画】え？ファーに打つの？ 久保は驚いていた菅原の日本代表初ゴール

「相手も多分、僕が蹴ると思っていたので、それが良い布石になったなと。由勢もなんか俺が蹴りたいみたいなことを言ってきたので。結構ニアに寄っていたので、直接蹴るより（良いかなと）。僕のイメージは落として、菅原選手がニアに打つかなと思ったら、ファーに打ったので、『おっ』と思ったら（策が）当たって、綺麗なゴールだったと思っているので。ああいったプレーもたまに入れていくことで、僕がフリーキックを蹴れる布石にもまたなってくる。菅原選手は代表初ゴールですよね？ すごく僕も嬉しいです」

　かくして１ゴール・１アシストをマークした久保だが、プレーとは別の部分でも注目を集めた。少し長めに伸びた顎髭だ。何か意味があるのかと思いきや...。

「いやいや、全然そんなことないです。僕、ゲン担ぎとかあんまり好きじゃないので、たまたまです」

　頼もしさもワイルドさも増す22歳が、サウジアラビアで輝きを放った。

取材・文●有園僚真（サッカーダイジェストWeb編集部）

【PHOTO】日本代表のシリア戦出場16選手＆監督の採点・寸評。スコアラーと指揮官に７点台の高評価。MOMは４Aの14番