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鮮烈ミドル弾の川崎・遠野大弥と古巣・福岡との不思議な縁。かつての師、サポーターから掛けられた心に響く言葉

カテゴリ:Jリーグ

本田健介(サッカーダイジェスト)

2023年10月21日

福岡戦では3年連続のゴール

素晴らしいゴールも喜びは控えめに。遠野の古巣・福岡へのリスペクトが感じられる瞬間だった。(C)SOCCER DIGEST

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[J1第30節]川崎4-2福岡/10月20日/等々力陸上競技場

 試合後には改めて福岡サポーターへ挨拶する姿があった。

 川崎と福岡の一戦、1-2で迎えた試合終盤、チームは投入したばかりの小林悠の劇的な同点弾で追いつくと、アディショナルタイムにバフェティンビ・ゴミスの落としから、アウトにかけた素晴らしいミドルで勝ち越し弾を叩き込んだのが、同じく交代出場の遠野大弥だった。

 勝手知ったる福岡戦でなぜか活躍する縁を持っている。古巣を相手にこれで3年連続のゴールとなった。

 もっとも律儀な男である。逆転にスタジアムが沸くなかでも、自分を育ててくれた福岡へのリスペクトとして喜びを抑えた。

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 藤枝明誠高卒業後、2017年にHonda FCに入団し、天皇杯などでの活躍を認められ、2020年に川崎へ移籍。その1年目は福岡へレンタルとなった。その九州での1年の経験がなければ「今の自分はない」と語る。

 試合後、かつての師である長谷部茂利監督は「(川崎の交代出場選手は)全員が良い選手、遠野大弥が一番良い選手だったかもしれません」と称し、古巣のサポーターからは「帰ってきてくれ!!」など嬉しい言葉を掛けられたという。

 福岡はルヴァンカップでクラブ初の決勝進出を決めている。

 遠野は当日、古巣の応援へファイナルの舞台へ駆けつけようかとも真剣に考えているという。

 そうした義理堅く、どんな時も努力を続ける男だからこそ、多くのクラブのサポーターから愛されるのだろう。遠野というプレーヤーの魅力が詰まった一戦にもなった。

取材・文●本田健介(サッカーダイジェスト編集部)


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