［国際親善試合］U-22日本 ４−１ U-22メキシコ／10月14日／Phoenix Rising FC Stadium

　U-22日本代表は、国際親善試合でU-22メキシコ代表と対戦。４－１で快勝した。本稿では、現地の取材記者によるチームや選手、監督の採点・寸評をお届けする。

※MAN OF THE MATCH＝取材記者が選定するこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「６」を及第点とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。

【U-22日本代表・総評】
採点「6.5」

　湿気はないとはいえ、気温は30度以上。さらに所々、芝生がはげており、硬いグラウンドでのプレーは困難を極めた。序盤は環境に慣れず、メキシコの圧力に屈する場面もあったが、徐々に主導権を掌握。前線からの組織的なプレスが機能し、相手陣内にボールを運ぶシーンも増えた。14分には細谷真大が単騎で相手にプレッシャーをかけて奪い切ると、そのままゴール前に持ち込んで左足でネットを揺らした。

　これでリズムを掴むと、20分には内野貴史が素早くスローインを入れ、右サイドでタイミング良く動き出した山田楓喜がクロスを供給。ゴール前に走り込んできた細谷が頭で合わせ、リードを広げた。

　メンバーを入れ替えた後半もペースを落とさず、強度の高い守備と鋭いショートカウンターでチャンスを創出。73分にミスから失点したが、81分に福井太智のFKから鈴木海音が得点し、82分には近藤友喜の折り返しから内野航太郎がチーム４点目を挙げた。

　攻守両面で相手を上回った日本が４−１で快勝。メキシコはパリ五輪出場を逃して以降は活動しておらず、モチベーションの低さが気になったが、日本はこれまでの遠征で積み上げてきたものを発揮できた。その価値は大きい。

　また、内野航は１ゴール、近藤は１アシストをマークするなど、新戦力の台頭もプラスの材料。現地時間10月17日のアメリカ戦に向け、収穫が多い一戦だった。
 

【個人採点・寸評】
GK
12　野澤大志ブランドン　5.5
試合を通じて安定したプレーを見せた一方で、痛恨のミスから失点。最終ラインの裏に蹴られたボールに対して反応したが、目測を誤って相手FWより先に触れず、ゴールを許した。

DF 
２　内野貴史　６（60分OUT）
闘志あふれるプレーでメキシコの攻撃に対応。素早く身体を寄せ、相手に自由を与えなかった。攻撃面でもクロスの質に課題を残したが、クイックリスタートで細谷の２点目を演出した。

DF
４　鈴木海音　６（82分OUT）
相手の動きを読んだインターセプトが光る。攻撃面ではボールを果敢に持ち出し、鋭い縦パスから攻撃の出発点に。交代直前の81分には福井のFKに上手く合わせて右足でチーム３点目をゲットした。

DF
５　木村誠二　5.5（HT OUT）
序盤は不安定なプレーでバタつき、ルーズな対応が散見。攻撃面でもボールを上手く運べずに苦しんだが、時間の経過とともに落ち着きを取り戻す。身体を張ったシュートブロックでピンチを救う場面も。

DF
21　大畑歩夢　6.5（HT OUT）
果敢に左サイドを攻め上がり、攻撃に厚みをもたらす。三戸とのコンビネーションも良く、ボールを引き出しながら深い位置に入り込んだ。守備でも身体を張って相手FWに仕事をさせず、時に高い位置でボールを追うことも。