［天皇杯・準決勝］川崎 ４－２ 福岡／10月８日／等々力陸上競技場

　アビスパ福岡は10月８日、天皇杯の準決勝で川崎フロンターレと対戦。２－４で敗れ、決勝進出は叶わなかった。

　しかし、福岡にとって天皇杯のベスト４はクラブ初。これまでは、JFL時代の1995年、J１昇格を決めた2010年、そして昨年のベスト８が最高位だった。

　クラブ初の準決勝では４失点を喫するなど、脆さや課題が出たのは事実だが、開始早々に先制されながらピンチを凌いで追いついた前半の戦いぶりや、点差が開いたなかでもアディショナルタイムに１点を返す粘り強さなど、福岡が踏み出した新しい一歩の足跡は見えた。

　そんな現在のチーム状況を、今季の新戦力３人に訊いた。

　FC東京から福岡に加入した紺野は、「練習からしっかりと取り組んで、それを試合で出せている。すごく良い雰囲気で、みんな自信も持ちながらプレーできている。それが最近のリーグ戦での良い結果にもつながっている」と語った。
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　鹿島アントラーズから移籍してきた小田逸稀は「チーム内で切磋琢磨している。試合に出ている、出ていない関係なく、チームの勝利のためにみんながやっている。だからこそ、このチームでタイトルを獲りたい。今日は負けたけど、ルヴァンがすぐにあるので、切り替えてやっていきたい」と想いを打ち明けた。

　日本代表も経験し、スコットランドのセルティックからJリーグに復帰した井手口陽介はこうコメントした。

「（現在のチームは）上手くいっていると思う。でも、こうやって、先に点を取られた時に、持ち堪えるメンタルなどはまだまだ足りない。そういう時こそ、どうやって持ち直せるか。中２日ですぐに試合なので、チームとして切り替えていかないといけない。（ルヴァンカップで対戦する）名古屋は、僕たちと似た部分もあるサッカーをする。相手というより、自分たちがここから崩れていかないように切り替えていきたい」

　福岡は10月11日、15日にルヴァンカップの準決勝で名古屋グランパスと対戦する。昨季は敗れたこのラウンドを突破して、クラブの歩みをさらに進めることができるか。

取材・文●渡邊裕樹（サッカーダイジェスト編集部）

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