［J１第28節］湘南０－２川崎／９月24日／国立競技場

　Jリーグは９月24日、J１第28節の３試合を各地で開催。湘南ベルマーレは国立競技場で川崎フロンターレと対戦し、０－２で敗戦を喫した。
【PHOTO】湘南の出場16選手＆監督の採点・寸評。キム・ミンテが安定した守備を披露。小野瀬はらしくないミスを連発…
　湘南は11分、山田新にネットを揺らされ先手を取られると、39分にはペナルティエリア内で小野瀬康介が瀬川祐輔を倒してしまい、PKを献上。これをキッカーのレアンドロ・ダミアンに決められた。後半もチャンスを決め切れず、３試合ぶりの黒星となった。
 

▼湘南のチーム採点「４」
　相手の３－５－２を想定していなかったのか、比較的簡単にロングボールを蹴ってきたのが予想外だったのか。立ち上がりからプレスやマークに迷いが見えて、２失点を喫した。

　攻撃面でも相手の５バックに対して決定機を作れず。前半は準備してきたものをまったく出せなかったと言っても過言ではない。

　特に手を焼いたのが相手の２トップ、L・ダミアンと山田への対応だ。湘南の３バックの距離感が悪くなったタイミングで巧みに背後を狙えば、中盤に降りて起点にもなるこの両選手に、やりたいようにやられてしまった。リトリートして守るのか、ハイプレスをかけるのか。チーム全体の意思統一がなされていなかった印象すら受けた。

　後半はアンカーに田中聡を投入し、戦い方を整理。攻守で改善が見られた。やはりこの背番号５のセカンドボール回収力と気の利いたポジショニング、キープ力は替えが効かない。全体のボールの循環が良くなり、敵陣でプレーする時間が増え、いくつか得点につながりそうな形を作った。

　しかし、最後までゴールは生まれず、残留が遠ざかる手痛い敗戦に。後半に内容が多少好転したとはいえ、プレー、結果ともに最下位に甘んじる理由があらわれたようなゲームだった。

　クラブ史上最多の５万4243人の観客の前で魅力的なサッカーを見せられなかったこと。また、滅多にネガティブな反応を示さないゴール裏の大観衆からブーイングが巻き起こったことを、重く受け止める必要があるかもしれない。

取材・文●岩澤凪冴（サッカーダイジェスト編集部）

※MAN OF THE MATCH＝取材記者が選定したこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「６」を及第点とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。

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