マンチェスター・ユナイテッドなどで活躍した元デンマーク代表GKピーター・シュマイケル氏が、スペイン代表GKダビド・ラジャ獲得で起こる弊害を訴えた。英紙『Daily Mail』が８月10日付けで伝えている。

　20年ぶりのプレミアリーグ制覇に燃えるアーセナルは今夏、早めの段階でイングランド代表MFデクラン・ライス、ドイツ代表FWカイ・ハバーツ、オランダ代表DFユリアン・ティンベルを獲得。これで補強終了かと思われたが、シーズン開幕直前のタイミングでさらに、ラジャのレンタル移籍での加入が決定的だ。

　ミケル・アルテタ監督は、正GKを務めるアーロン・ラムスデイルとの高い競争を求めているようだが、シュマイケル氏は効果を真っ向から否定。「絶対に理解できない」と言い放った。
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「どうして監督が『ナンバー１争いは素晴らしい』という結論に達するのか理解不能だ。ゴールキーパーはとてもリアクティブなんだ。自分では何かを作り出せない。物事が起こるのを待つしかない。あなたは今、自分が他より優れていると証明するよう求めている。

　つまり、したくないにもかかわらず、色々アクションを起こさなければならないわけだ。キーパーはピッチの中で安定していたいポジションなんだ。競争の状況になれば、自分のため、ポジションのためにもプレーする羽目になる。私には理解できない。今しているのは、２人に多くの不安を植え付けることだ」

　デンマーク代表最多の129キャップを刻んだ59歳はまた、「同時に２人がナンバー１に挑戦すれば、ドレッシングルームの雰囲気が悪くなる可能性もある。先発するかしないかで２人が真っ向から争うからだ」と語った。

　たった１人しか出られないGKにおいては、均衡のとれた両者の定位置争いは不健全で、負の要素しかないと考えているようだ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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