“BIG神奈川ダービー”と銘打たれたビッグマッチで、フロンターレが１－０でマリノスに勝利。見応えある熱戦だったね。

　敗れたマリノスにも、勝つチャンスはあったと思う。特に前半は、４人のブラジル人アタッカーが迫力ある攻撃を繰り出して、多くのチャンスを作った。そのうちの１つでも決まっていれば...という感じだよね。

　マリノスのサッカーは激しい運動量が求められるから、どうしても後半は多少、トーンダウンしてしまう部分はある。しかも、この日は特に暑かったから、かなりキツかったのではないだろうか。

　もちろん、それはフロンターレも同じだろうけど、４－３－３のバランスは最後まで良い状態をキープして、後半の途中からは押し込んで、最後の最後に車屋が決勝点を奪った。

　それまで何度もファインセーブを見せていたマリノスのキーパー一森も、悔しかったと思う。家長のPKをストップしたほか、試合を通じてセービングは安定していたし、果敢にエリアを飛び出して、ピンチを未然に防いでいた。

　フロンターレの上福元も良かった。さすがだな、と感心させられたのが10分のシーン。右サイドを崩されて、最後は逆サイドで至近距離からヤン・マテウスのシュートを許す。左右に振られながらも、上福元は迅速に対応してニアのコースを消しにいく。

　シュートは枠を外れたけど、上福元のポジショニングが“外させた”とも言える。ヤン・マテウスからすれば、ファーはDFが戻ってきていたし、狙いを定めるのが難しかったと思う。
【厳選ショット】後半ATに車屋が劇的決勝弾！BIG神奈川ダービーを制する！｜J１第21節 横浜０－１川崎

　両チームのキーパーの活躍が印象的だった一戦。ただ、改めて考えさせられたのが、夏場に試合をするのはどうなのか、ということ。

　Jリーグもシーズン移行が検討されているけど、個人的には賛成かな。もちろん、秋春制に伴ういろんな問題があるのは分かっている。それでも、やっぱりこの気候のなかで最高のパフォーマンスを見られるかと言えば、難しいのではないか。

　実際、選手たちも前半から相当にしんどそうだった。後半にマリノスの永戸が足をつって交代したけど、これもしょうがないと思う。

　僕は現役時代、東北のベガルタにも所属していたけど、夏場のアウェーゲームはさすがに辛かった。いくらコンディションを整えて、気持ちが入っていても、暑さで体力を奪われて、パフォーマンスも低下...。こればかりはどうしようもなかったね。

　夏はやっぱり、バカンスを楽しもう。家族で海やプールに出かけよう。そのほうがいいよ。

【著者プロフィール】
岩本輝雄（いわもと・てるお）／1972年５月２日、51歳。神奈川県横浜市出身。現役時代はフジタ／平塚、京都、川崎、V川崎、仙台、名古屋でプレー。仙台時代に決めた“40メートルFK弾”は今も語り草に。元日本代表10番。引退後は解説者や指導者として活躍。「フットボールトラベラー」の肩書で、欧州CLから地元の高校サッカーまで、ジャンル・カテゴリーを問わずフットボールを研究する日々を過ごす。

「アキ 中１からやってたよ！」本田圭佑も反応！家長昭博の華麗なターン→ドリブル突破に賛辞「圧倒的なパワーと技術で相手DFを翻弄！」

「スーパー劇的なやつ決めてた」川崎・車屋紳太郎の首位マリノス撃破弾にファン歓喜！「CBのクロスをCBが詰めるとか最高」

「凄すぎる」「一森えぐい笑」横浜守護神、家長昭博のPKをビッグセーブ！「神森」など称賛の声