「とても大きな収穫を得ました」
5試合ぶりに勝点をもぎ取った一戦が、浮上へのターニングポイントとなるか。
4連敗中だった湘南ベルマーレは7月8日、J1第20節で柏レイソルと対戦し、1-1で引き分けた。
試合は27分に細谷真大の得点でホームチームが先行する。前半は攻め手を欠いた湘南だったが、後半に大橋祐紀が相手ゴール前でファウルを受け、柏DF立田悠悟の退場を誘発。数的優位となったアウェーチームが攻勢を強め、90+3分にパワープレーで前線に上がっていたDF大野和成がヘッド弾を叩き込み、同点に。J1残留を争う17位・柏と18位・湘南による“裏天王山”は、両者痛み分けという形で幕を閉じた。
湘南はこの試合でシステムを変更。前節までの基本フォーメーションは、3-1-4-2。中盤の底にアンカーを置き、前線の枚数を増やして相手との距離を詰めることで、ハイプレスの強度を上げられる形だった。
しかし柏戦で見せたのは、3-4-1-2。アンカーを置かずにボランチを2枚並べて、より後ろの安定感を持たせる形だ。指揮官も新たな戦い方の狙いを、試合後に「これまで失点が多かったので、後ろが重くなることは覚悟のうえで、中央を多くしました」と明かしている。
新システムで特に役割が変わったのは、トップ下に入った山田直輝だろう。いつもなら2トップがプレスをかけたあと、左右どちらに追い込んだかによって、2枚いるサイドボランチの片方が出ていく形になるが、柏戦は違った。
構造上、2トップの次に追うのは、山田ただひとりのみなのだ。実際、山田はピッチを左右に奔走しながら、ブロックを組む時は中盤に吸収されて3ボランチを構成するなど、運動量豊富に戦っていた。
1失点を喫したが、山田の献身性もあり、守備は比較的安定していたように思う。山田もディフェンス面での手応えを感じているようだ。
「フォーメーションや僕自身の役割は多少変わりましたが、チームとしての根本的な部分は変えていません。しっかりとボールに行く、セカンドボールで負けない、ゴール前で身体を張るなどをやり続けられたのが、最少失点に抑えられた要因です。
今後も変えてはいけないですし、今日はそこを頑張ったからこそ勝点1を取れたという意味で、とても大きな収穫を得ました」
4連敗中だった湘南ベルマーレは7月8日、J1第20節で柏レイソルと対戦し、1-1で引き分けた。
試合は27分に細谷真大の得点でホームチームが先行する。前半は攻め手を欠いた湘南だったが、後半に大橋祐紀が相手ゴール前でファウルを受け、柏DF立田悠悟の退場を誘発。数的優位となったアウェーチームが攻勢を強め、90+3分にパワープレーで前線に上がっていたDF大野和成がヘッド弾を叩き込み、同点に。J1残留を争う17位・柏と18位・湘南による“裏天王山”は、両者痛み分けという形で幕を閉じた。
湘南はこの試合でシステムを変更。前節までの基本フォーメーションは、3-1-4-2。中盤の底にアンカーを置き、前線の枚数を増やして相手との距離を詰めることで、ハイプレスの強度を上げられる形だった。
しかし柏戦で見せたのは、3-4-1-2。アンカーを置かずにボランチを2枚並べて、より後ろの安定感を持たせる形だ。指揮官も新たな戦い方の狙いを、試合後に「これまで失点が多かったので、後ろが重くなることは覚悟のうえで、中央を多くしました」と明かしている。
新システムで特に役割が変わったのは、トップ下に入った山田直輝だろう。いつもなら2トップがプレスをかけたあと、左右どちらに追い込んだかによって、2枚いるサイドボランチの片方が出ていく形になるが、柏戦は違った。
構造上、2トップの次に追うのは、山田ただひとりのみなのだ。実際、山田はピッチを左右に奔走しながら、ブロックを組む時は中盤に吸収されて3ボランチを構成するなど、運動量豊富に戦っていた。
1失点を喫したが、山田の献身性もあり、守備は比較的安定していたように思う。山田もディフェンス面での手応えを感じているようだ。
「フォーメーションや僕自身の役割は多少変わりましたが、チームとしての根本的な部分は変えていません。しっかりとボールに行く、セカンドボールで負けない、ゴール前で身体を張るなどをやり続けられたのが、最少失点に抑えられた要因です。
今後も変えてはいけないですし、今日はそこを頑張ったからこそ勝点1を取れたという意味で、とても大きな収穫を得ました」
また、システム変更の副産物もあったという。
「今回フォーメーションを変えたことで、みんなが話しながらやらなければいけない状況になっていました。それが前半だけでなく、1試合継続してできたのが良かったかなと。
ひっくり返されてもゴール前を守る、身体を張るということも声掛けができていたし、(監督の山口)智さんも『自分たちの良さを出して戦えば大丈夫だ』と言い続けてくれた。今日はそれを信じて戦えました」
選手同士のコミュニケーションについて山田は「ここ数試合もできていなかったわけではない」とも語ったが、最下位に沈むなかでメンタル的に難しいなか、互いに発破を掛け合う重要性は高まっていると言えるだろう。
システム変更によって偶発的にも話し合わなければいけない状況になったことで、背番号10もその必要性を改めて実感したという。
「今日、選手同士で話し合いながら戦って、最後に引き分けられたことで、チームに『やればできる』という自信が芽生えたと思います。今までの試合後のロッカーの雰囲気と違い、みんなから『次は勝てるぞ』という声が出ていたので、僕自身も次の試合がすごく楽しみです」
柏戦は、残留争いの状況を考えれば、勝たなければいけないゲームだったかもしれない。それでも粘り強く掴んだ勝点1は、チームにとって数字以上の価値があったはずだ。
湘南は、収穫を得た柏戦を上昇へのきっかけにできるか。7月16日に行なわれる次節のアビスパ福岡戦が、チームの今後を占う重要な一戦になりそうだ。
取材・文●岩澤凪冴(サッカーダイジェスト編集部)
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「今回フォーメーションを変えたことで、みんなが話しながらやらなければいけない状況になっていました。それが前半だけでなく、1試合継続してできたのが良かったかなと。
ひっくり返されてもゴール前を守る、身体を張るということも声掛けができていたし、(監督の山口)智さんも『自分たちの良さを出して戦えば大丈夫だ』と言い続けてくれた。今日はそれを信じて戦えました」
選手同士のコミュニケーションについて山田は「ここ数試合もできていなかったわけではない」とも語ったが、最下位に沈むなかでメンタル的に難しいなか、互いに発破を掛け合う重要性は高まっていると言えるだろう。
システム変更によって偶発的にも話し合わなければいけない状況になったことで、背番号10もその必要性を改めて実感したという。
「今日、選手同士で話し合いながら戦って、最後に引き分けられたことで、チームに『やればできる』という自信が芽生えたと思います。今までの試合後のロッカーの雰囲気と違い、みんなから『次は勝てるぞ』という声が出ていたので、僕自身も次の試合がすごく楽しみです」
柏戦は、残留争いの状況を考えれば、勝たなければいけないゲームだったかもしれない。それでも粘り強く掴んだ勝点1は、チームにとって数字以上の価値があったはずだ。
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