移籍専門記者による強化部門解説|インテル編「会長肝煎りのCEOが“クーデター”によって補強予算の権限を手中に」

カテゴリ:移籍情報

ジャンルカ・ディ・マルツィオ

2015年12月30日

アウジリオとファッソーネは絶妙な連係を見せていたが…。

2015年9月に反りが合わなかったファッソーネGDを辞任に追い込み、補強予算の権限を手にしたボーリングブロークCEO(右)。はたして、その手腕は?(C)Getty Images

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 スポーツディレクターのピエロ・アウジリオが強化責任者となり、補強予算の管理など最終的な意思決定にはゼネラルディレクターのマルコ・ファッソーネが関わってきた。
 
 ふたりは良好な関係にあり、今夏のメルカートではアウジリオが他の交渉に臨んでいる間に、ファッソーネがイバン・ペリシッチの獲得交渉を進めるなど、絶妙な連係を見せてきた。
 
 ところが、エリック・トヒル会長の肝煎りで2014年夏にCEOに就任したマイケル・ボーリングブロークが、2015年9月に反りが合わなかったファッソーネを辞任に追い込み、強化予算に関する権限を手中に収めた。元々サッカー界の人間ではないこの英国人CEOが、メルカートでいかなる手腕を発揮するのか。お手並み拝見だ。
 
 強化戦略についてはロベルト・マンチーニ監督がトヒル会長に直結する形で強い発言権を持っており、2015年の冬と夏のメルカートは、その意向を受けてアウジリオが進める格好になった。
 
 ただ、夏の大型補強の多くは、買い取り義務付きのレンタルという形で1、2年先の補強予算を“先食い”して実現したもので、今後のメルカートへの影響が懸念される。
 
 ちなみに、インテルもユベントスと同様、育成部門とレンタル中の若手専門のスポーツディレクターを置いており、かつて育成部門の責任者を長年務めたジュゼッペ・バレージをそこに据えている。
 
 さらにその下には育成年代(1998~99生まれ)専門のチーフスカウトとして、パドバやヴェネツィアでSDを務めたイボーネ・デ・フランチェスキを据えた。その意味で組織体制的には、整備が進んでいると言える。
 
文:ジャンルカ・ディ・マルツィオ
翻訳:片野道郎
 
※『ワールドサッカーダイジェスト』2015.11.19号より加筆・修正
 
【著者プロフィール】
Gianluca DI MARZIO(ジャンルカ・ディ・マルツィオ)/1974年3月28日、ナポリ近郊の町に生まれる。父は70~90年代にナポリ、ジェノア、レッチェなどで監督を歴任し、現在はTVコメンテーターのジャンニ・ディ・マルツィオ。パドバ大学在学中の94年に地元のTV局でキャリアをスタートし、2004年から『スカイ・イタリア』に所属する。父を通して得た人脈を活かしてカルチョの世界に広いネットワークを築き、移籍マーケットの専門記者という独自のフィールドを開拓。この分野ではイタリアの第一人者で、2013年1月にグアルディオラのバイエルン入りをスクープしてからは、他の欧州諸国でも注目を集めている。発信するニュースはすべて彼自身のプライドがかかったガチネタであり、ハズレはほぼ皆無と言っても過言ではない。

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