横浜FCは浦和をなぜ完封できたのか。CB陣は“割り切る守備”に手応え「うまくハマった」

カテゴリ:Jリーグ

野口一郎(サッカーダイジェストWeb編集部)

2023年06月13日

「プレスに行くところは行けて、割り切るところは割り切って」

最終ラインで無失点に貢献した吉野(左)と岩武(右)。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

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[J1第17節]横浜FC0-0浦和/6月11日/ニッパツ三ツ沢球技場

 横浜FCは、6月11日にホームで浦和レッズと対戦。得点は挙げられなかったが、無失点に抑えて0-0の引き分けに持ち込んだ。15本のシュートを浴びたものの、決定機をほとんど作られず、守備の堅さが光った。

 試合前の時点では最下位だったチームが、なぜアジア王者を“完封”できたのか。

 3バックの真ん中で最終ラインを統率した岩武克弥は「(前に出る)プレスに行くところは行けて、割り切るところは割り切って後ろで守るというところは、良いシーンが多かった」と胸を張った。

 DF陣のみならず、2列目の山下諒也らとの連係がうまくいっていたと振り返る。

「前が行ったら自分たちも行けるし、前が上手くハメていないのに行った時は外されるのは分かっている。前の選手が上手く誘導してくれれば自分たちも強く行けるので、そういったシーンが今日は、諒也も含めて前の選手ができていた」
 
 事前の取り組みも、上手く守れた要因に挙げた。

「ポジションごとにミーティングをしたり、少し話したり、練習の紅白戦の前で話したり、というところがあった。そこで、行くところは行く、行かないところは割り切るみたいな所で、うまくハマったかなという感じがある」

 また、3バックの右で奮闘した吉野恭平も同様に前線の選手との連動、事前の話し合いに言及したうえで、相手アタッカー陣への対策も明かした。

「興梠(慎三)選手の裏へのストロング、明本(考浩)選手もどんどん裏へ飛び出してくるのはスカウティングでやっていたから、相手の良さを出さないように裏への対策は、すごくしていた。そのなかでも、前からかけるのもできた。相手の嫌な守備ができたのかなと思う」

 昨年はJ2で2位に入り、2年ぶりにJ1を戦く横浜FC。シーズン序盤は未勝利が続いたが、11節の新潟戦で4バックから3バックに変えて以降は、3勝1分3敗で勝点を積み上げて、最下位を脱して前半戦を終えた。

 吉野は、システム変更の効果を「単純に人数が後ろに多くなったので、人数不足でやられるのが少なくなって。ポジティブだと思う」と語る。

 守備に安定感が出てきた横浜FCの今後の戦いに注目だ。

取材・文●野口一郎(サッカーダイジェストWeb編集部)

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