川崎フロンターレは５月28日、J１第15節で柏レイソルとホームで対戦。この試合前、等々力陸上競技場では、川崎に在籍経験のあるOB選手が集結するイベント『川崎OutBreakers』が開催された。

　会場前のイベントステージには、鄭大世氏（2006～10年在籍）、田中裕介氏（2011～14年在籍）、武岡優斗氏（2014～18年在籍）、小宮山尊信氏（2010～16年在籍）、田中パウロ淳一（2012～13年在籍／現・栃木シティFC）が登場。トークショーが行なわれた。

　またキックオフ直前には、昨季現役を引退した鄭大世氏と田中氏がサポーターへ向けて挨拶。まず初めに登壇した田中氏は次のように挨拶した。
 

「皆さんこんにちは。2011年から14年まで４シーズン、川崎フロンターレに在籍した田中裕介です。昨シーズンをもって選手を引退したので、本日は挨拶をさせてもらいに来ました。今から10年前、この等々力で選手としてプレーをしていました。その時は、今よりもスタジアムが小さく、クラブハウスも小さく、そしてタイトルという星がありませんでした。

　10年経った今、すべてが揃っています。その今のフロンターレがあるのも10年前のチームのサポーター、スタッフの皆がいたからだと思っています。その歴史の１ページに自分が関われて非常に嬉しく思います。

　ここから10年後のフロンターレ、20年後のフロンターレを作るのは、今日ここにいる皆さんだと思います。今、チームは上手くいっていないと思いますが、今日、ここで行なわれる試合、そしてこの先の今シーズン、まだまだ挽回するチャンスがあると思っています。

　今、渋谷のサッカークラブで働いています。いつかまたこの場所でフロンターレと試合ができるように頑張っていきますので、皆さんもこの先のフロンターレの応援をよろしくお願いします」

　続いて、鄭大世氏は神輿に担がれ、同じくOBの中村憲剛氏に大きなうちわであおがれながら登場した。そして、こうサポーターにメッセージを送った。

「フロンターレ時代の活躍によって、僕は17年もプレーできました。川崎を出たあとは得点を取らせてもらっていたんだなと、今は感謝の気持ちでいっぱいです。今、川崎フロンターレは少し厳しい戦いを強いられていますよね。でも僕らOBも同じ気持ちで皆さんと一緒に、さらなる栄光と向上を待ち望んでいます。一緒に応援していきましょう。ありがとうございました」

　その後はOB選手らによる始球式も行なわれ、スタンドからは温かい拍手が送られた。

取材・文●手塚集斗（サッカーダイジェストWeb編集部）

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