必要なのはゴールを奪うためのパス回し
福岡に完封負けを喫し、続くアウェーゲームで札幌に1−5と完敗。J1リーグの12試合を終えて4勝3分5敗の11位に甘んじる状況下で、5月12日、FC東京が川崎との多摩川クラシコを戦う。
ここで敗れたらリーグ3連敗という屈辱を味わう、しかも川崎に勢いを与えることにもなる多摩川クラシコで、絶対に負けは許されない。いや、勝利以外は許されないだろう。
勝つためにはゴールが必要で、そのための戦略が不可欠だ。昨季からアルベル監督の下でポゼッションサッカーに取り組んでいるが、そこにこだわりすぎるとプレーが相手に読まれやすく、単調な攻撃に終始する可能性がある。
ここで敗れたらリーグ3連敗という屈辱を味わう、しかも川崎に勢いを与えることにもなる多摩川クラシコで、絶対に負けは許されない。いや、勝利以外は許されないだろう。
勝つためにはゴールが必要で、そのための戦略が不可欠だ。昨季からアルベル監督の下でポゼッションサッカーに取り組んでいるが、そこにこだわりすぎるとプレーが相手に読まれやすく、単調な攻撃に終始する可能性がある。
意識すべきは、ボールを回すためのパスワークではなく、ゴールを奪うためのパス回し。多少アバウトでもいいから、相手に恐怖を感じさせるようなトライを期待したい。実際、アタッカーの渡邊凌磨はこう言っていた。
「僕の分析では、チームがボールを回せているときはなかなか点が取れない。怖さや大胆さを出すには、良い意味での思い切りが必要でしょう。事実、相手に取られてもいいやというアバウトなボールがゴールに直結するケースはよくあります。例えば、(今季7節の)湘南戦も防戦一方の局面でリードしたりとか、後半に入ってボールが回り始めたら失点するとか、そういうことが起きています。
ディエゴ(・オリヴェイラ)やアダイウトンへのラストパスは、取られてもいいスタンスで出すべきとの感覚はありますね。それで相手とフィフティフィフティの状況を作れれば、チャンスになる可能性はあるので。僕を含めてですが、今はボールを大事にしすぎている部分があるかもしれません」
大胆に、それでも冷静に。これこそ、国立での多摩川クラシコで求められるスタンスではないだろうか。国立で勝点3を積み上げて、逆襲のきっかけを掴みたい。
文●白鳥和洋(サッカーダイジェストTV編集長)
【PHOTO】You'll Never Walk Alone. 選手と共に戦い勝利を手にしたFC東京サポーター