ゴールはもちろん、それ以外の働きぶりも、古橋亨梧がセルティックのチームメイトから信頼されている理由のひとつだ。

　リーグ連覇をほぼ確実とし、国内３冠の可能性があるセルティックは、古橋や旗手怜央ら、多くの選手が年間最優秀選手候補と言われている。

『THE SCOTSMAN』によると、そのひとりであるグレッグ・テイラーは、「自分が候補とは知らなかった」と驚くとともに、全員がチーム優先の意識でプレーしているからだと自賛した。

　テイラーは「このチームからは複数の候補者がいる。それが多くを物語っているんだ。選手たちの功績だよ。みんながチーム内でそれぞれの役割をこなした。全員がチームのために尽力しなければ成功できないと分かっているんだ」と話している。

「キョウゴを見てくれ。守備のために自陣のゴールまで走って戻る。そういうプレーは見過ごされない。チーム全体がそうなんだよ。みんながお互いを助けたいと望む。素晴らしいことだ」
 

　だがもちろん、公式戦29ゴールという古橋の爆発的な得点力が、セルティックの成功に大きく貢献してきたのも確かだ。テイラーは「素晴らしいよ。しかもPKキッカーじゃないんだ。先週見たようにね」と、前節のキルマーノック戦（４－１）でのPK失敗を冗談にしつつ、古橋への賛辞を続けた。

「彼は素晴らしい。なんという選手、なんという人だ。とにかくハッピーで、上手くやろうと熱心だ。いてくれて本当にありがたい。正直、チームにいてくれて、一緒にプレーできるだけで喜びだよ。彼への賛辞はこれ以上ないくらいだ」

　セルティックは現地時間４月30日のスコティッシュ・カップ準決勝で宿敵レンジャーズと対戦する。古橋は直近の直接対決で３試合連続ゴール中、５得点を挙げている。『THE SCOTSMAN』によれば、レンジャーズ相手に４試合連続でネットを揺らせば、オールドファームでは1993－1994シーズンのジョン・コリンズ以来のことだという。

　宿敵相手に古橋が再びゴールを決め、セルティックが決勝進出を果たせば、チームメイトとサポーターはさらに日本人ストライカーに感謝を示すだろう。

構成●ワールドサッカーダイジェスト編集部

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