カタール・ワールドカップ制覇に多大な貢献を果たしたリオネル・メッシは、今年２月の『ザ・ベスト・FIFAフットボールアウォーズ』で最優秀選手賞に輝いたように、いまなお当代屈指のタレントでありつづけている。ただ、その生けるレジェンドも今年５月で36歳だ。

　いま、待ち望まれるのは「メッシ後の時代」をリードする新星の台頭だろう。そこで『ワールドサッカーダイジェスト』編集部では、その候補たりえる逸材50人のランキング化を試みた（すでに十分な実績を残しているキリアン・エムバペやアーリング・ハーランドなどは選外）。

　今回は「次世代最強ランキング」の50位～41位を紹介しよう。

50位：イザーク・ババディ
（PSV２／オランダU-18代表／2005年４月６日生まれ）
　闘志溢れるプレー、創造性、高いテクニックが特長のドリブラー。18年夏からPSVの下部組織に所属し、22年にセカンドチームデビュー。同12月には２部で初得点を挙げた。

49位：メルカム・フラウエンドルフ
（リバプールU-21／ドイツU-19代表／2004年１月12日生まれ）
　エチオピア生まれの19歳で、ホッフェンハイムの下部組織でのプレーがリバプールスカウト陣の目に留まる。基礎的な能力が総じて高く、複数のポジションをこなす万能性も。

48位：中井卓大
（レアル・マドリーＢ／日本U-19代表／2003年10月24日生まれ）
　ラウール・ゴンサレス監督をはじめカンテラ首脳陣が高く評価するのは、組み立てや崩しの局面で見せる関きや創造性だ。期待の高さを物語るように、22年２月に25年まで契約を延長した。
 

47位：エルヤズ・ジダン
（レアル・マドリーU-18／フランスU-18代表／2005年12月26日生まれ）
　ジネディーヌ・ジダンの四男にして末っ子で、兄弟で最も才能豊かと言われている。プレービジョンの良さに定評があるレフティーで、年代別代表では22年U-17欧州選手権制覇に貢献した。

46位：レオ・キャッスルダイン
（チェルシーU-18／イングランドU-18代表／2005年８月20日生まれ）
　タレント揃いのチェルシー・ユースの中でも、次世代を担う有望株として期待されているのがキャッスルダインだ。フランク・ランパードやジョン・テリーといったレジェンドたちもポテンシャルの高さに感銘を受け、その能力に太鼓判を押している。

　主戦場は攻撃的MF。メイソン・マウントやコナー・ギャラガーらユース上がりの先達と比較する声もあり、育成部門のヘッドコーチを務めるマーク・ロビンソンも「運動量豊富でエネルギーに満ちたプレーが特長だ。たしかにマウントにも、ギャラガーにも共通する部分はある。ただ、どちらかと言えばギャラガーに近いタイプだ。相手のボックス近辺で危険なプレーができ、空中戦にも強い。得点能力の高いMFに育っていくはずだ」と力を込める。

　現在のポジションはいわゆる「８番」だが、高い万能性を活かしてCBやWBとしても起用され、可能性を試されている。育成に定評のあるファーストチームのグレアム・ポッターも潜在能力に惚れ込んでいて、今後に注目が集まる。