パリSG戦で世界基準を体感
来るべき2023年シーズン、リーグを盛り上げるのはいったい誰か。新たなスターは生まれるのか、未来を切り拓くニューヒーローは出現するのか。番記者推奨のブレイク候補、今回はガンバ大阪のDF黒川圭介だ。
――◆――◆――
昨季は最終節で辛うじてJ1残留を決めるという、不本意なシーズンを過ごしたG大阪だが、数少ない収穫の一つが、左サイドでシーズンを通じて躍動した黒川圭介の成長だった。
「怪我でもないのに、これほど試合に出られなかったのは初めて」(藤春)。
2012年以降、左SBは藤春廣輝が定位置を守り続けてきたが、昨季、黒川はその実力で日本代表とリオ五輪代表の実績を持つベテランからポジションを奪い取ったのだ。
ホーム最終節で発表される某スポーツ紙が選出するシーズンのMVP的存在「ミスターGAMBA黄金の脚賞」に選ばれた黒川について、藤春はこう言い切った。
「僕は発表される前から、圭介しかおらんと思っていました」
ポジションを争うライバルでもありながら、後輩として可愛がる黒川の受賞は、藤春にとっても納得の結果。リーグ戦29試合に出場し、2得点も決めた黒川はプロ3年目にして待望のブレイクを果たしたのだ。
関西大の4年時に特別指定選手として、2019年4月のルヴァンカップ第4節・ジュビロ磐田戦でG大阪デビュー。1アシストで勝利に貢献した黒川を当時の宮本恒靖監督は「期待というか想像以上にやれていた部分もあった」と評価したが、プロ入り後は決して、順調な道のりを歩んできたわけではない。
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昨季は最終節で辛うじてJ1残留を決めるという、不本意なシーズンを過ごしたG大阪だが、数少ない収穫の一つが、左サイドでシーズンを通じて躍動した黒川圭介の成長だった。
「怪我でもないのに、これほど試合に出られなかったのは初めて」(藤春)。
2012年以降、左SBは藤春廣輝が定位置を守り続けてきたが、昨季、黒川はその実力で日本代表とリオ五輪代表の実績を持つベテランからポジションを奪い取ったのだ。
ホーム最終節で発表される某スポーツ紙が選出するシーズンのMVP的存在「ミスターGAMBA黄金の脚賞」に選ばれた黒川について、藤春はこう言い切った。
「僕は発表される前から、圭介しかおらんと思っていました」
ポジションを争うライバルでもありながら、後輩として可愛がる黒川の受賞は、藤春にとっても納得の結果。リーグ戦29試合に出場し、2得点も決めた黒川はプロ3年目にして待望のブレイクを果たしたのだ。
関西大の4年時に特別指定選手として、2019年4月のルヴァンカップ第4節・ジュビロ磐田戦でG大阪デビュー。1アシストで勝利に貢献した黒川を当時の宮本恒靖監督は「期待というか想像以上にやれていた部分もあった」と評価したが、プロ入り後は決して、順調な道のりを歩んできたわけではない。
ルーキーイヤーはJ1でわずか2試合の出場にとどまり、主戦場は森下仁志監督(現ユース監督)が率いたG大阪U-23だったが、黒川は過度に課題の守備を意識するがあまり、本来の攻撃的なスタイルを見失いかけていたという。
圧巻のスピードとスタミナを活かして左サイドを上下動する藤春と異なり、足もとの技術の高さを持ち味とする黒川は「偽サイドバック」としての役割や、パスワークに絡みながら攻撃を牽引するのが最大のストロングポイントだ。
しかし、昨季は「自分の特徴をもう一度見つめ直したら、こじんまりとしている自分がいた。どんどん前に出るとか、相手を置き去りにするプレーとか、自分が対戦していてもそういう選手が一番嫌ですからね」とドリブルでの鋭い仕掛けでも左サイドを切り裂き、チームの数少ないチャンスを演出。その背景にあるのは、走力やプレー強度を上げるための地道なフィジカル強化である。
全日本大学選抜の経験こそあるが、世代別代表には無縁だった黒川。だが昨季、プレシーズンマッチで対戦したパリ・サンジェルマン戦では、モロッコ代表のアシュラフ・ハキミともマッチアップ。臆することなく仕掛けたこの試合は「足も速いし、裏に走り出すタイミングや、走るスペースの場所もすごく勉強になった」と世界基準を体感する良き場となった。
そんな黒川が今、明確に意識するのは日本代表だ。カタールW前、伸び盛りのレフティは、自らに言い聞かせるように言葉を紡いでいた。
「今回のワールドカップが終わったら、また4年後に向けてみんなが、そこを目ざしてスタートすることになりますよね。もちろん、僕もそこを目ざしてやるつもりです」
黒川の特長はダニエル・ポヤトス監督の目ざすスタイルに間違いなく合致するはず。左サイドで躍動する25歳は無限の伸びしろを残している。
取材・文●下薗昌記(サッカーライター)
【布陣図】2023年シーズン J1全18クラブのポジション別最新序列
【PHOTO】際立つデザインがずらり! Jクラブの2023年シーズン新ユニホームギャラリー
【PHOTO】パナスタに華を添える『ガンバ大阪チアダンスチーム』を一挙紹介!
圧巻のスピードとスタミナを活かして左サイドを上下動する藤春と異なり、足もとの技術の高さを持ち味とする黒川は「偽サイドバック」としての役割や、パスワークに絡みながら攻撃を牽引するのが最大のストロングポイントだ。
しかし、昨季は「自分の特徴をもう一度見つめ直したら、こじんまりとしている自分がいた。どんどん前に出るとか、相手を置き去りにするプレーとか、自分が対戦していてもそういう選手が一番嫌ですからね」とドリブルでの鋭い仕掛けでも左サイドを切り裂き、チームの数少ないチャンスを演出。その背景にあるのは、走力やプレー強度を上げるための地道なフィジカル強化である。
全日本大学選抜の経験こそあるが、世代別代表には無縁だった黒川。だが昨季、プレシーズンマッチで対戦したパリ・サンジェルマン戦では、モロッコ代表のアシュラフ・ハキミともマッチアップ。臆することなく仕掛けたこの試合は「足も速いし、裏に走り出すタイミングや、走るスペースの場所もすごく勉強になった」と世界基準を体感する良き場となった。
そんな黒川が今、明確に意識するのは日本代表だ。カタールW前、伸び盛りのレフティは、自らに言い聞かせるように言葉を紡いでいた。
「今回のワールドカップが終わったら、また4年後に向けてみんなが、そこを目ざしてスタートすることになりますよね。もちろん、僕もそこを目ざしてやるつもりです」
黒川の特長はダニエル・ポヤトス監督の目ざすスタイルに間違いなく合致するはず。左サイドで躍動する25歳は無限の伸びしろを残している。
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