来るべき新シーズンに向けて、戦力補強やキャンプインなど、各クラブが着々と準備を進めている。いかなる陣容で新たな戦いに臨むか。本稿では、柏レイソルのポジション別最新序列をお届けする。

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【GK】
　昨季までは期限付き移籍だった守田達弥が、今季から完全移籍に変わった以外はGK陣の顔ぶれに大きな変化はない。昨年７月のキム・スンギュの移籍以降、レギュラーポジションを掴んだパリ五輪代表候補の佐々木雅士がファーストチョイスとして濃厚である。

　だが経験値という点ではJリーグ通算250試合以上のキャリアを持つ守田に分があり、さらに松本健太と猿田遥己も昨季は公式戦に出場し、チームを勝たせるということをピッチ上で示した。

　佐々木が優位であるのは間違いないが、控えている３人のGKも実力的に決して見劣りはしない。

【DF】
　立田悠悟は対人守備やカバーリング能力のほか、ビルドアップ能力も高く、ジエゴもまたDFでありながら攻撃面で特長を持つ選手である。

　昨季までの柏は、最終ラインでビルドアップの入口を作れる選手が古賀太陽のみだったため、相手にプレッシャーをかけられると単調な攻撃に終始する傾向が見られたが、新加入の２人と古賀が３バックを組むことでビルドアップの課題は改善の方向へ進むだろう。

　しかし大南拓磨、高橋祐治、上島拓巳らの移籍もあり、選手層では明らかに不安が残る。すでにネルシーニョ監督が主力の１人と見なしている２年目の田中隼人の成長が鍵か。
 

【MF】
　積極補強を行なったMFは分厚い選手層を誇る。昨季のシステムを踏襲するならば中盤の底にアンカーを置くことになるが、ネルシーニョ監督の信頼が厚い椎橋慧也と、新加入の目玉でもある高嶺朋樹のどちらかが外れるとは考えにくい。おそらく椎橋と高嶺がダブルボランチを組み、２シャドーの一角は攻撃の柱であるマテウス・サヴィオが確定、残りひとつの枠を小屋松知哉、新加入の仙頭啓矢、山田康太で争うという形が妥当か。

　ウイングバックは昨季フル稼働の三丸拡と、柏５年目の川口尚紀がファーストチョイスとなる。ただしボランチの選手層が豊富なため、昨季序盤戦の快進撃時同様に、中村慶太をウイングバックで起用する可能性も少なくはないだろう。中盤の構成に関しては豊富な陣容を活かし、対戦相手や試合状況に応じて様々な組み合わせが予想される。

【FW】
　現時点では１トップと２トップのどちらを用いるかは定かではないが、いずれにしても昨季８得点を記録し、Jリーグベストヤングプレーヤー賞を受賞した細谷真大と、７得点を挙げて復活を遂げた武藤雄樹の２人が主軸となるのは間違いない。

　懸念があるとすれば、膝の故障で開幕に間に合わないドウグラスの不在である。確かにドウグラスの長期離脱は痛手だが、２年目の真家英嵩は昨季の最終節でスタメン出場を果たすなど成長が著しく、昨季の細谷に続いて今季のブレイクが期待される若手の１人だ。

文●鈴木 潤（フリーライター）

【布陣図】2023年シーズン J１全18クラブのポジション別最新序列

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