歴史的な勝利に導けば、指揮官は絶賛される。手痛い黒星を喫したら、手のひらを返される。

　カタール・ワールドカップのグループE第２節、日本はコスタリカに０-１で敗れた。初戦でドイツに逆転勝利したサムライブルーだが、決勝トーナメント進出の行方はスペインとの最終節次第となる。

　ドイツ戦で後半からシステムを変更し、次々と攻撃的な選手を投入した森保一監督は、その采配を称賛された。だが、コスタリカ戦は守備を固める相手を崩せず、終盤に逆に決勝点を献上して黒星。先発５人入れ替えをはじめ、森保監督の選択は議論を呼んだ。

　スポーツサイト『Vavel』も、「モリヤスの戦術的決定は、ドイツ戦でチームに勝利をもたらした。どちらのゴールも彼による交代が鍵となり、世界で称賛された」と報じている。

「だが、コスタリカ戦での監督の判断には、ドイツ戦のような自信が欠けていた。ドイツ戦での逆転劇で重要な役割を担っていたにもかかわらず、タケヒロ・トミヤス、カオル・ミトマ、タクマ・アサノ、タクミ・ミナミノ、タケフサ・クボをすべて先発から外したのだ」

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　ドイツ戦はハーフタイムに久保建英を下げて冨安健洋を投入し、４バックから３バックに変更したことが奏功した。久保が「逆転劇で重要な役割を担っていた」とは言いがたい。

　ただ、同メディアは特に冨安の不在が大きかったと言いたいようだ。「大会前にトミヤスは日本で最も重要な選手と言われていた」と続けている。

「ドイツ戦で後半から出場し、彼はそれが正しいと証明した。守備で日本をより落ち着かせ、守備の構造を安定させた。その彼がコスタリカ戦では出場せず、それは大きな代償となった。日本は時折後方が不安定で、トミヤスがしばしばもたらす冷静さを欠いた」

　冨安は太もも裏の筋肉の問題で別調整が続いていた。コスタリカ戦に出場しなかったのは、必ずしも森保監督の選択とは限らない。だがVavelはこう締めくくっている。

「突破に向けての代償となった。モリヤスはその判断を後悔することになるかもしれない」

　コスタリカ戦が後悔につながるかどうか、答えはスペインとの決戦で出る。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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