悪い面が目立ったフンメルス、最後の失点…守備に課題を残す。
約3千キロメートルのロングフライトが堪えたのか、明らかな格下相手に慢心があったのか……。10月22日、ガバラとのヨーロッパリーグ(EL)・グループステージ(GS)第3節に臨んだドルトムントの出足は鈍かった。
むしろ試合への入り方は最悪に近く、6分、7分と立て続けに失点の危機に直面。11分には最終ラインの裏に飛び出したMFドドーにGKの頭上を抜くシュートを撃たれ、ギンターがゴールラインぎりぎりのところでボールを掻き出す窮地に陥った。
序盤に訪れた3つのピンチを切り抜けたドルトムントは、15分頃からようやくギアを上げる。
ボールポゼッションで相手を揺さぶり、21分にはギンターが右サイドの深い位置から狙い澄ましたクロスに、オーバメヤンがダイレクトシュート。その2分後には、ギュンドアンがおよそ80メートルを独走するドリブルでチャンスを演出して、ガバラの守備陣に対する圧力を確実に強めていく。
そして31分、ついにゴールをこじ開ける。エリアのやや左手前でロイスの横パスを受けたオーバメヤンが、ドライブ回転をかけたミドルをゴール右隅に突き刺したのだ。
主導権を完全に握ったドルトムントは、38分には鮮やかに追加点を奪取。香川とのワンツーでゴール前に抜け出したオーバメヤンが、再びネットを揺らしたのである。
ハーフタイムを挟んでも、攻めるドルトムント、守るガバラの構図は変わらない。
アウェーチームに3点目が生まれたのは、ホフマンがGKとの1対1というビッグチャンスを逃してから1分後の72分。右CKをベンダーが見事なボレーで合わせ、相手GKがかろうじて弾いたボールをオーバメヤンが詰めてみせた。
この試合、オーバメヤンがエースの面目躍如と言えるハットトリックを達成した一方で、1アシストを決めた香川はパスやボールキープ時のミスが少なく、チームアタックを円滑にさせる歯車のひとつとして機能していた印象だ。
気がかりは、守備の要であるフンメルスの出来。ボールの目測を誤ってピンチを招けば、ビルドアップ時にはトラップミス、1対1の局面では淡泊な守りを見せるなど、63分にピッチを退くまで、悪い部分ばかりが目立っていた。
後半アディナショナルタイム(90+3分)にガバラに意地の1点(得点者ドドー)を返されるなど、試合の締め方にもドルトムントは課題を残した。
勝点を7に伸ばしてグループCの首位を堅持したことにケチのつけようはないが、格下相手のこの順当な勝利を、諸手を挙げて喜ぶわけにはいかないだろう。
文:遠藤孝輔
むしろ試合への入り方は最悪に近く、6分、7分と立て続けに失点の危機に直面。11分には最終ラインの裏に飛び出したMFドドーにGKの頭上を抜くシュートを撃たれ、ギンターがゴールラインぎりぎりのところでボールを掻き出す窮地に陥った。
序盤に訪れた3つのピンチを切り抜けたドルトムントは、15分頃からようやくギアを上げる。
ボールポゼッションで相手を揺さぶり、21分にはギンターが右サイドの深い位置から狙い澄ましたクロスに、オーバメヤンがダイレクトシュート。その2分後には、ギュンドアンがおよそ80メートルを独走するドリブルでチャンスを演出して、ガバラの守備陣に対する圧力を確実に強めていく。
そして31分、ついにゴールをこじ開ける。エリアのやや左手前でロイスの横パスを受けたオーバメヤンが、ドライブ回転をかけたミドルをゴール右隅に突き刺したのだ。
主導権を完全に握ったドルトムントは、38分には鮮やかに追加点を奪取。香川とのワンツーでゴール前に抜け出したオーバメヤンが、再びネットを揺らしたのである。
ハーフタイムを挟んでも、攻めるドルトムント、守るガバラの構図は変わらない。
アウェーチームに3点目が生まれたのは、ホフマンがGKとの1対1というビッグチャンスを逃してから1分後の72分。右CKをベンダーが見事なボレーで合わせ、相手GKがかろうじて弾いたボールをオーバメヤンが詰めてみせた。
この試合、オーバメヤンがエースの面目躍如と言えるハットトリックを達成した一方で、1アシストを決めた香川はパスやボールキープ時のミスが少なく、チームアタックを円滑にさせる歯車のひとつとして機能していた印象だ。
気がかりは、守備の要であるフンメルスの出来。ボールの目測を誤ってピンチを招けば、ビルドアップ時にはトラップミス、1対1の局面では淡泊な守りを見せるなど、63分にピッチを退くまで、悪い部分ばかりが目立っていた。
後半アディナショナルタイム(90+3分)にガバラに意地の1点(得点者ドドー)を返されるなど、試合の締め方にもドルトムントは課題を残した。
勝点を7に伸ばしてグループCの首位を堅持したことにケチのつけようはないが、格下相手のこの順当な勝利を、諸手を挙げて喜ぶわけにはいかないだろう。
文:遠藤孝輔