長年チームを支えた数々の主力が退団し、今季を前に懸念の声もあったナポリだが、クラブによる改革は、少なくともここまでは大成功している。

　ルチャーノ・スパレッティ監督率いるナポリはこの夏、主将ロレンツォ・インシーニェ、クラブの最多得点記録を持つドリース・メルテンス、守備の大黒柱だったカリドゥ・クリバリに別れを告げた。

　だが、ふたを開けてみれば、11節を消化したセリエAで９勝２分けと無敗で堂々の首位。チャンピオンズリーグ（CL）でもクラブ初の開幕５連勝で決勝トーナメント進出を決めている。リバプールとの最終節で負けなければ、グループ首位通過だ。

　驚くべきは、新加入のクビチャ・クバラツケリアが大ブレイクした攻撃陣。セリエAではリーグ最多得点を挙げており、CLでも全試合で３得点以上の計20得点をマークしている。
 

　ナポリの好調を支えているのは攻撃力だけではない。失点数もセリエAとCLの双方で４位タイに抑えている。その守備陣をけん引するひとりが、新顔キム・ミンジェだ。

　韓国代表DFは公式戦で１試合を除いて先発フル出場を果たしており、指揮官の信頼の大きさがうかがえる。10月26日に行われたCLのグループステージ第５節でも、レンジャーズを相手に３-０のクリーンシートに貢献した。

　イタリア『fanpage.it』によると、その試合後の衛星放送『Sky』のインタビューで、スパレッティ監督はアメリカから番組に出演していた元ユベントスのジョルジョ・キエッリーニに「彼を見たか？」と、呼びかけたという。

　キエッリーニは「驚いた。注意力だけでなく、パーソナリティやエネルギーがあり、安心感を伝える」とコメント。「さらにクオリティもある」と、キムに大きな賛辞を寄せた。

　世代を代表するワールドクラスのDFにも認められたキムは、どこまで飛躍できるのか。快進撃を続けるナポリとともに、今後も目が離せない。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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