J１リーグ第２ステージも残すところ、あと５節。ステージ優勝争いはもとより、年間勝点に左右されるプレーオフ進出・残留争いも注目されるところだ。シーズンもクライマックスを迎え、各チームはラスト５試合をいかに戦うのか。担当記者がポイントごとに探る。
 
――◆――◆――
 
ポイント１）現時点の目標と、目標到達に必要な勝点は？
第２ステージ優勝／15（５勝０分０敗ペース）　
 
　14位と低迷した第１ステージの“借金”があり、年間順位３位のFC東京との差は18ポイントと、年間勝点でチャンピオンシップ出場を狙うのは事実上不可能。チームも第２ステージ優勝に焦点を絞って戦っている。
 
　しかし、12節・G大阪戦に敗れ、３位から７位へ後退、首位・広島との勝点差も８に広がってしまった。上位陣の結果云々以前に、まずは自分たちが残り５戦全勝しなければ「逆転優勝」は見えてこないだろう。
 
ポイント２）ラスト５試合に向けて現状の強み、好材料は？
 
　第２ステージでは、今季推し進めている攻撃的なパスサッカー以外に、堅守からのカウンターも随所に決まっている。G大阪戦で３失点を喫して最少失点の座からは陥落したものの、CB鈴木大輔を中心に流れのなかで守備を打ち破られるシーンはほとんどない。
 
　ACL、ナビスコカップでの敗退も、過密日程を回避してリーグ戦への準備期間を確保するという意味では、追い風に働くかもしれない。
 
ポイント３）累積警告や怪我人などの懸念材料は？
 
　左膝前十字靱帯損傷で長らく戦列を離れていた増嶋が復帰し、怪我人ゼロの“健康体”に戻った。ただし、鈴木、武富、クリスティアーノといった主力が累積警告による出場停止にリーチの状態で、残り５試合で欠場となるリスクがある。
 
　加えて、リーグ戦では８節の松本戦を最後に勝利から見放されており、ACL敗退による喪失感を拭えてないのも懸念材料だ。引いてカウンターを狙ってくる相手への対策も含めて、吉田監督の真価が問われることになる。