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武藤は得点機もあったが……マインツは王者バイエルンに振り回されて完敗――マインツ 0-3 バイエルン

カテゴリ:ワールド

サッカーダイジェストWeb編集部

2015年09月27日

先制を許したマインツは以降、自由なプレーを許し成す術なし。

 ブンデスリーガ第7節、マインツはホームに首位バイエルンを迎え撃ち、0-3の完敗を喫した。
 
 バイエルンは序盤からピッチを広く使ったスピーディーなパスワークを展開し、ホームチームに守備での絞り込みを許さない。
 
 簡単に敵陣に進攻すると、ここでも長短のパスを織り交ぜながらマインツの守備の穴を探しつつ、サイドのD・コスタやコマンが強引な突破を試み、中央ではミュラーやレバンドフスキがキープ力を発揮してチャンスに結び付けようとする。
 
 17分には、右サイドからコマンがスピードに乗ったドリブルでペナルティエリア内に侵入し、マインツのMFデ・ブラシスに倒されてPKを得る。絶好の先制チャンスだったが、キッカーのミュラーは足を滑らせ、ボールは大きく枠を外れた。
 
 救われたマインツは、しかし反撃を仕掛けることができない。ボールを得ても、攻守の切り替えが速いバイエルンにパスコースをふさがれ、まともにボールを繋ぐこともできず、再び守備に奔走することを強いられ続けた。
 
 ワントップの武藤にもボールはめったに届かず、彼の仕事は前線でひたすら相手を追い続けることだった。MFマッリが完全に封じられたことで、マインツの攻撃は偶然に頼ったものとなり、武藤も攻撃ではあまり活きない。
 
 それでも27分、デ・ブラシスが左サイドから持ち込んだボールをペナルティエリア内で受け、絶好の得点チャンスを迎えたが、素早く放ったシュートはわずかに守護神ノイアーが守るゴールマウスを外れた。
 
 バイエルンが大部分の時間帯で攻勢だった前半。とはいえ、彼らもボールを自在に回しはしたものの肝心のシュートが少なく、このままの展開が続けば、マインツにも付け入るスキがわずかながらでもあるのではないか、とも思わせる内容だった。
 
 スコアレスで迎えた後半、最初はマインツがバイエルン陣内で攻撃を仕掛ける。武藤が粘ってボールを奪い、右サイドからパスを入れてチャンスを創出するなど、前半には見られないプレーが展開された。
 
 しかし、ホームチームに可能性が見えたのも束の間、51分にコマンが右サイドを突破してセンタリングを上げると、前節ヴォルフスブルク戦では9分弱で5点を奪ったFWレバンドフスキが、下がりながらも絶妙なコントロールのヘディングシュートを放ってゴールネットを揺らした。
 
 こうして均衡が破れると、マインツが攻撃に意識を移したこともあり、各ライン間にスペースが生まれる。バイエルンはそこを巧みに利用し、躍動感溢れるプレーを披露するようになった。
 
 最初からパスワークで振り回されていたマインツだが、DFとMFのライン間に自由に入り込まれるようになると、成す術がなくなる。63分には、このスペースへシャビにドリブルで進攻され、彼からビダル→レバンドフスキとボールは渡り、DFラインの裏側に抜け出したポーランド代表FWは難なくGKとの1対1を制した。
 
 さらに68分、試合を通して鋭いドリブルを披露していたD・コスタが左サイドを独走し、余裕を持ってグラウンダーのクロスを入れて、今シーズン加入したコマンにゴールをプレゼントした。
 
 マインツは70分、右サイドからのクロスを武藤がラームと競り合ってヘディングシュートを放ったり(ラームに当たってCK)、76分にクレメンスがポストを叩く強烈なシュートを放ったりするなど、何とか反撃を試みたが、バイエルンの牙城は揺るがず、ホームで完敗を喫した。
 
 来週のチャンピオンズ・リーグを見据え、無理をせずともしっかり勝利を得、主力選手も早めに下げて温存させるなど、思い通りに、狙い通りに試合を進めたバイエルンの盤石の強さが、ただただ印象に残る一戦だった。

王者相手でも当たり負けせず、惜しいシュートも放った武藤。シュートはミスではなかったが、マインツの最大の決定機であり、もし決まっていたら、以降、どのような展開が待っていただろうか。 (C) Getty Images

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レバンドフスキは早くも今シーズン10得点目。ブンデスリーガ通算100得点にも達した。ゴール前での落ち着きぶりが素晴らしい。 (C) Getty Images

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