ハットトリックを達成した大久保が文句なしのMOM。
【試合内容】
序盤から川崎がゲームを支配して4分、12分と決定機を迎えた一方、名古屋も22分、24分、26分と立て続けにチャンスを作り出した。均衡が破れたのは35分。中野の上がりを契機に、一連の流れから最後は小林が先制弾を決めて川崎が先制。すると43分に田坂、45分に大久保の一撃でリードを3点に広げた。
後半に入っても川崎の優位は揺るがず、57分にエウシーニョが4点目を決めると、67分には大久保がこの日2ゴール目を奪う。徐々に川崎攻撃陣の足が止まり始めて一進一退の攻防が続くも、終了間際にカウンターから大久保が決めてハットトリックを達成。川崎がホームで完勝した。
【チーム採点・寸評】
川崎 7
3トップが好連係を披露して名古屋の守備を無力化。中野とエウシーニョのドリブルもボディーブローのように効き、両サイドから名古屋の組織を蹂躙した。1失点も守備は一定の安定感を保った。
名古屋 3.5
変幻自在の動きをする川崎の3トップに翻弄され、ギャップを好き放題に突かれた。両サイドの攻防でも後手を踏み、人数が揃っていながら失点。攻撃面も最後まで怖さはなく、試合後のブーイングは当然の結果だろう。
【川崎|採点・寸評】
GK
30 新井章太 6
前半は永井との1対1に焦らずに対応し、飛び出す際の判断も良かった。後半の失点は過失なし。
DF
5 谷口彰悟 6.5
川又に対して激しく寄せ、永井のスピードに対しても3バックで冷静に対応。中央で上手くラインを統率した。
8 小宮山尊信 6
状況に応じて高い位置まで上がり、中野の仕掛けをポート。守備の役割も無難に全うするも、失点場面だけ寄せがやや甘かった。
17 武岡優斗 6
55分のピンチで的確なカバーリング。上がりは少なかったが、1対1で身体を張って対応した。
MF
14 中村憲剛 6.5
前半途中に続けてミスも、好調3トップを後ろから見守る形に。終了間際に身体を投げ出す守備でボールを奪い、大久保のハットトリックにつなげた。
16 大島僚太 6.5
19分に25メートル級の強烈ミドルでゴールを脅かす。クイックスタートで大久保のゴールを演出し、65分にはエリア内に上がって好機に関与した。
18 エウシーニョ 6.5
アップダウンを繰り返して相手を牽制。ゴール時の神出鬼没の上がりは、いまや真骨頂になりつつある。
22 中野嘉大 6.5
先制点の突破口となった突破をはじめ、そのドリブルはチームに欠かせない武器に。67分には裏に抜けて大久保の2点目をアシスト。
FW
11 小林 悠 6.5
鮮やかなフェイントで小川をかわし先制弾。復帰後初ゴールに加え、鋭い抜け出しで相手を牽制した。
13 大久保嘉人 7
ターンで闘莉王の間合いから外れて右足を一閃し、J1通算150ゴールを達成。4点目の起点にもなった。
35 田坂祐介 7
前半終了間際に強烈ミドルで先制弾。前線から中盤まで幅広く動き、攻撃の起点として機能した。
交代出場
9 杉本健勇 6
やや流れに乗り切れなかった印象。なかなか見せ場を作れなかったが、最後に大久保のゴールをお膳立てした。ただそれも中村の守備の賜物。
10 アルトゥール・マイア 6
ドリブルからエリア内に侵入して倒されるもPK奪取ならず。疲れの見える前線を活性化した。
6 山本真希 -
ロスタイムに逃げ切り要員として出場。左MFに入り、無難に試合を終えた。
監督
風間八宏 6.5
中央、サイドと両方の攻撃が機能し、前線に人数を掛けながら押し込み、大量6ゴール。