味スタで激突、松木玖生vs遠藤保仁。マッチアップの行方は?

カテゴリ:Jリーグ

白鳥和洋(サッカーダイジェスト)

2022年07月18日

この日の松木が素晴らしかったのは…

気の利いた守備で遠藤に自由を与えなかった松木(右)。磐田戦では十分な存在感を示した。写真:サッカーダイジェスト

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[J1第22節]FC東京2-0磐田/7月17日/味の素スタジアム

 FC東京の4-3-3システムで左のインサイドハーフを任された松木、磐田の3-4-2-1システムでボランチの右を担った遠藤。キックオフ直前の布陣から判断すれば、このふたりのマッチアップが試合の行方を占うポイントのひとつになるかもしれないと、そんな視点で試合を見ていた。

 正直、彼らのバチバチのバトルを期待していたわけではない。アグレッシブな松木、淡々といなすイメージの遠藤ではプレースタイルが違うし、実際、ふたりでボールを奪うシーンは少なかった。球際で激しく競り合ったのはおそらく前半43分のシーンのみ。バチバチ感は皆無に等しかったというのが率直な感想だ。

 それでも、松木が遠藤を意識していたのは事実。試合後の囲み取材で「ポジション的にマッチアップする遠藤選手のことをどう意識したか」という質問に対し、次のように答えたことからも分かる。

「試合前、遠藤選手のところが攻撃の起点になることはスカウティングで聞いていたので、そこは自分と(安部)柊斗くんでより厳しく行くイメージはしていました」
 
 この日の松木が素晴らしかったのは、遠藤の進行方向を遮る守備。身体を当てるディフェンスではなく、ある程度の距離を保ちつつ遠藤を見張るプレーが秀逸だったのだ。  

 事実、当の松木もこう話している。「あそこからパスを出させなければ相手のイメージする攻撃はできなくなるという意識は持っていました。完璧に守れたわけではないですが、ある程度はできたので良かったです」。

 こうした松木の守備もあり、攻撃面でほとんど持ち味を出せなかった印象の遠藤は66分に途中交代。一方で、その後も攻守両面で存在感を示した松木はフル出場を果たす。前半に決定機をモノにできなかった点は悔やまれるが、1対1の局面でフィジカルの強さも見せつけた松木は、磐田戦で勝利の立役者のひとりとなった。

 プレーの躍動感、存在感で遠藤を凌駕した松木。磐田戦のようなインテンシティの高いパフォーマンスを今後も続けられれば、近い将来、Jリーグ屈指のMFになれる可能性はある。

取材・文●白鳥和洋(サッカーダイジェストTV編集長)

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