日本代表は６月14日、パナソニックスタジアム吹田でキリンカップサッカー2022決勝、チュニジア代表戦に臨んだ。チャンスを作ったが決定機をモノにできないでいると、後半に連携ミスなどから立て続けに失点。０－３の完敗を喫した。

　ここまでの６月シリーズ、日本は２日のパラグアイ戦に４－１で勝利、６日のブラジル戦は０－１で敗戦、10日のガーナ戦は４－１で勝利した。そして今回のチュニジア戦は、好機を活かせず、０－３で敗れた。

　４試合で２勝２敗という結果になったが、敗れた２試合は、いずれも停滞感が漂う試合となった。それでも毎試合、さまざまな選手や可変性あるフォーメーションを試し、本大会に向けて、選手層の底上げを図った。

　チュニジア戦は、ガーナ戦から先発を８人入れ替えた。GKはシュミット・ダニエル、４バックは長友佑都、板倉滉、吉田麻也、伊藤洋輝、アンカーに遠藤航、インサイドハーフは原口元気と鎌田大地、３トップは伊東純也、浅野拓磨、南野拓実が先発した。

　ガーナ戦後、上田綺世が怪我のため途中離脱し、中山雄太も負傷。別メニューでの調整が続いていた冨安健洋は、全体練習に合流したが、この試合ではベンチスタートとなった。
 

　森保ジャパンは序盤、チュニジアの攻撃に苦戦する場面もあったが、右サイドの伊東と左サイドの南野を起点に攻撃を仕掛け、チャンスを作った。

　34分、伊東のFKから吉田がヘッドで合わせるが、枠を外れる。35分、伊東のクロスにファーサイドでフリーの鎌田が反応も、まさかの空振りでシュートに至らず。42分には、相手DFの裏に抜け出した南野がネットを揺らしたが、オフサイドの判定。日本は決定的な場面をいくつか作るが、前半を０－０で折り返す。

　55分、ついに均衡を破られる。チュニジアに最終ラインの裏を取られ、対応した吉田が、背後から足を出してしまう。ペナルティエリア内で相手を倒してしまい、これがPKの判定となる。これをモハメド・アリ・ベン・ロムダンに決められ、チュニジアに先制を許す。

　さらに76分、チュニジアに崩され、最後はフェルジャニ・サシに２点目を奪われてしまう。

　90＋３分にはカウンターから、イサム・ジェバリに豪快なミドルシュートを決められ、３失点目。試合はこのまま０－３で終了した。

　試合後、森保監督は「サポーターに勝利を届けることができず、非常に残念です。選手は難しい状況の中で、いろんなシステムを試してくれました。選手に責任はありません。この敗戦を踏まえて、成長していくことのできる環境を作っていきたいですし、４連戦がワールドカップに繋がる、チーム力アップに繋がったと考えています。敗戦の悔しさをバネに、次に繋げていきたいです」と前を向いた。

　点差以上の差を感じたブラジル戦や今日のチュニジア戦では依然として、攻守に課題が感じられた。指揮官はガーナ戦後、チュニジア戦に向けて「誰が出ても、勝ちに行く」と語ったが、本大会まで、残された時間は多くない。

構成●サッカーダイジェスト編集部

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