ブラジル代表のレジェンド、ペレ氏が、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領にウクライナ侵攻を止めるよう呼びかけた。

　現地時間６月１日に開催されたカタール・ワールドカップ（W杯）欧州予選のプレーオフ（パスA）準決勝で、ウクライナはスコットランドと敵地で対戦し、３―１で勝利。ウェールズの待つ決勝へ駒を進め、軍事侵攻を受ける母国へ明るいニュースを届けた。

　その試合が始まる数分前に、81歳のスーパーレジェンドは、インスタグラムを更新。「今日、ウクライナは少なくとも90分間、自国をいまだに覆っている悲劇を忘れようとしている。W杯の出場権争いはただでさえ困難なことなのに、多くの人命が危機に瀕している今、ほとんど不可能なことだ。今日の試合を機会に、侵略を止めてくれとお願いをしたい」と切り出し、以下のようなメッセージを寄せている。
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「この暴力の継続を正当化する理由は全くない。この紛争は邪悪で、正当化できず、痛み、恐怖、苦悩をもたらすだけだ。これ以上続ける理由はない。戦争は国家を分離するためにのみ存在する。ミサイルが子供の夢を奪い、家族をバラバラにし、罪のない人々を殺すことを正当化するイデオロギーなどない。

　私は80年間生きてきて、戦争を目の当たりにし、ヘイトスピーチや腰抜けの指導者が国家の安全の名の下に残虐行為を助長するのを見聞きしてきた。我々はこれを止め、より良い方向に進化していかなければならない。ずっと前に、私は平和のために常に声を上げると自分に誓った」

　英紙『Daily Mail』によれば、ペレ氏は2017年、ロシアで開催されたコンフェデレーションズカップで、自身を好きなサッカー選手の１人して挙げるプーチン大統領と顔を合わせた。サッカーの王様は「笑顔で握手を交わしたとき、今日のように分断されるとは思いもしなかった」と明かし、ロシアのトップへ最後にこう訴えている。

「この争いを止める力は、あなたの手の中にある。2017年の最後の会合で、私がモスクワで握ったものと同じものだ」

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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