日本サッカー界のご意見番・セルジオ越後氏が自身のYouTubeチャンネル『蹴球越後屋』に最新コンテンツを投稿。FC東京の高卒ルーキー松木玖生について言及した。

　松木は今シーズン、青森山田高からFC東京に加入し、プロキャリアをスタート。２月18日の川崎戦で、クラブ史上初となる高卒プロ１年目で開幕戦先発デビューを飾ると、その後もスタメンに定着。ここまでリーグ戦９試合で先発出場を果たしている。
 

　越後氏は、「彼がいた立場（青森山田時代）から、またゼロからスタートを切らないといけない」と新たなチームでプレーする難しさやプロの厳しさを強調。いまだ得点のない現状にも触れ、課題を口にした。

「Jリーグから羽ばたいた選手は、もっと前で点を取るとか、スポットライトを浴びる選手だったけど、（松木は）後ろのポジションでやっているからね。（青森山田では）ボランチもやっていたし、そんなに得点をいっぱい取るというポジションではないので、どこでアピールできるかというところだね」

　さらなるアピールが必要だとしたうえで、高卒ルーキーから瞬く間に日本代表まで駆け上がった城彰二氏や前園真聖氏の名前を挙げ、「先輩のように、高校サッカーからいきなりJクラブのエースになって、代表選手になったという高卒選手の歴史を戻してくれるかが彼の宿題」と期待を示した。

　また越後氏は、日本サッカーが抱える課題についても持論を展開。「大迫（勇也）と柴崎（岳）のような怪物的な高卒選手は10年前から出ていない。日本代表に定着した選手もいないし、高卒から逸材が出ていないのは深刻な問題」と警鐘を鳴らした。

　松木はいまだ目に見える結果こそ出せていないが、ルーキーとは思えぬ堂々としたプレーで存在感を発揮。今後の飛躍に期待は高まるばかりだ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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