パリ・サンジェルマンのイタリア代表GKジャンルイジ・ドンナルンマが、サンティアゴ・ベルナベウでの”地獄の一夜”を振り返った。

　23歳の守護神にとって、３月は苦難の連続だった。まずは９日、チャンピオンズ・リーグのレアル・マドリー戦だ。

　先に１点を奪い、２戦合計２―０とし、準々決勝進出に大きく近付いていたが、61分にバックパスを受けたドンナルンマが、カリム・ベンゼマのプレスを受けて痛恨のパスミス。ここからベンゼマに反撃弾を許すと、76分と78分にも相手エースにゴールを奪われ、パリSGは大逆転での敗退を喫した。

【動画】批判を浴びたドンナルンマの痛恨ミス

　追い打ちをかけたのが、それからおよそ２週間後。アッズーリの一員として戦ったカタール・ワールドカップのプレーオフ準決勝である。格下の北マケドニアに得点を奪えないまま迎えた後半アディショナルタイムにまさかの一発を浴び、衝撃の敗戦。ポルトガルとの決戦を前に、２大会連続で大舞台への切符を逃した。

　スペイン紙『AS』によれば、ドンナルンマは悲劇の始まりとなった自身のミスを『PSG TV』で回想。非常に厳しい時を過ごしたことを認めている。
 

「そうだね、本当に大変だったよ。ファンの不満は理解できるけど、残念ながらこれがサッカーだということも分かっている。僕たちは前に進まなければならないし、実際前に進んでいる。チャンピオンズ・リーグのことはみんな悲しいけど、未来を見据えて、今シーズンをしっかり終えて、ファンに喜びを取り戻し、プレーする楽しみを見つけなければならない」

　今シーズンにタイトル獲得の可能性が残されているのは、リーグ・アンのみ。「僕らはよくトレーニングし、よく働く。この最後の挑戦で、ファンのみんなに喜びを提供する準備が整った」と、今後やるべきことは明確だ。

「リーグ・アン優勝も我々の目標であり、簡単なことではないことを忘れてはいけない。でも、僕たちはここにいて、一緒になって、互いに力を出し合っているんだ」

　昨夏のEURO2020でMVPを獲得し、鳴り物入りでミランからパリSGにやってきたドンナルンマだが、ケイラー・ナバスとの併用が続き、スタメン定着にも至っていない。

　汚名返上の活躍をし、ポジティブな形でシーズンを締めくくれるか。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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