オランダ、イングランド、イタリアのクラブでプレーし、日本代表として世界各国で戦ってきた吉田麻也が、人種差別撲滅を目指すキャンペーンに助力した。
3月22日、FIFPRO(国際プロサッカー選手会)が反人種差別キャンペーンの一環として、吉田のインタビュー動画を公開した。その中で、日本代表キャプテンは、昨年10月7日に行われたワールドカップ予選のサウジアラビア戦で、試合後に観客から差別行為をされて怒った件を振り返った。
日本がサウジアラビアに0-1と敗れた試合後、吉田はフラッシュインタビューを受けていた際、指を差しながらスタンドに近づき、怒りを露にした。その後、吉田は差別的なジャスチャーがあったと明かしている。
【動画】サウジファンの差別的ジェスチャーに激昂し、客席に詰め寄る吉田麻也
「これがOK、これはOKじゃないと分かっていない」
今回のインタビューで、日本代表のキャプテンは「受け入れることのできないあのジェスチャーを見た瞬間に、これはやりすぎだと思った。試合に負けたことへの怒りからじゃない。差別に対する怒りだ」と話している。
「教育だけじゃない。今でも人々はこれがOK、これはOKじゃないと分かっていない。それを変えなければいけない。だから僕たちには強いリーダーシップが必要だ。ひとりの人間を変えられないこともある。でも、グループとして変えることができる」
サッカー界では以前から人種差別撲滅を目指し、様々な関係者が声を上げ続けている。だが、差別はなくなっていない。被害に遭った選手の怒りや悲しみの声は後を絶たないのが現状だ。
卑劣な行為に明確に怒りを見せ、間違っていると世界に発信した吉田。彼らのメッセージが少しでも広がり、たとえ徐々にでも差別行為がなくなっていくのを願うばかりだ。
構成●サッカーダイジェストWeb編集部
【画像】サウジ国民も怒り!「#サウジアラビアのファンは日本に謝罪します」のハッシュタグが付いた実際の投稿
【PHOTO】日本代表を応援する「美女サポーター」を厳選!