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【インターハイ1回戦】久御山 2(5PK4)2 桐光学園|勝利の原動力は多彩なアタックを演出する大会屈指の2シャドー

カテゴリ:高校・ユース・その他

安藤隆人

2015年08月03日

お互いのやりたいことが「感覚で分かる」2シャドー。

PK戦の末に勝利を掴んだ久御山。次は青森山田との対戦だ。

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久御山の攻撃を引っ張る2シャドーの山本(14番)と八田(10番)。

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 1回戦屈指の好カードを制したのは、久御山だった。桐光学園のエース小川航基の2ゴールで先行を許したが、54分にFW河﨑蒼太のゴールで1点を返すと、62分にFW築山隼のゴールで同点に追いつき、PK戦の末に勝利をもぎ取った。
 
 この勝利の立役者となったのが、山本蓮と八田陸斗の2シャドーだ。久御山の伝統的なエースナンバー14を背負う山本と、ナンバー10を背負う八田。このふたりは今年の久御山の『心臓』であり、彼らのコンビネーションが多彩な攻撃を演出しているのだ。
 
「八田とは本当に抜群のコンビだと思っています。ワンツーの意識や、間に入って相手の守備を混乱させて崩すなど、イメージが本当に合うんです」と山本が言うと、「お互いの距離感を近づけたり、逆に遠ざけたりと、感覚でやれる。お互いのやりたいことが分かるんです」と八田が言う。
 
 ふたりのインスピレーションは周りにも好影響を与えている。この試合の前半、3トップの真ん中に位置する築山がサイドに流れることが多く、なかなか起点になれなかった。後半は山本が「もっと中央に構えてほしいと言いました。築山は相手から離れるよりも、近づいた方が力を発揮できる選手なので」と語ったように、築山が前線でどっしりと構え、起点となったことで、山本と八田のコンビネーションはさらに精度を増した。
 
 クロスオーバー、ダイアゴナルラン、裏への抜け出しが冴え渡り、相手のペナルティエリア付近にまでボールを運べるようになったことで、2つのゴールが生まれた。
 
 河﨑のゴールは、積極的な仕掛けから右FKを獲得し、山本が蹴ったボールを中央で河﨑がトラップして決めたもの。築山のゴールはスルーパスに抜け出したFW和田幸之佑が、そのまま左サイドをドリブル突破し、深くえぐったマイナスの折り返しをファーサイドで蹴り込んだものだった。
 
「プレーしていて本当に楽しかった」。
 
 この山本の言葉は、八田も同じだった。「(山本)蓮は1年から出ていたけど、僕は昨年(2年生)にようやく少し試合に出られるようになった程度だった。でも、同級生の蓮には負けたくなかったし、一緒にやりたかった。なので、ピッチの外から蓮のプレーを、『蓮がこう動くから、僕がコンビを組んだらこう動こう』と考えながら見ていました。なので、今年になってコンビを組むようになっても、ずっとやっていたかのようにイメージが合うんです」と笑顔で語った八田。
 
 コンビを組んでわずか半年の彼らが織りなすハーモニーは、決して即席ではなく、八田が強く望んでいたことを、山本がしっかりと受け止めたからこそ、成り立っているものだ。
 
 ふたつの才能がひとつとなり、久御山を全国へと導き、そして強豪・桐光学園をも下した。次なる相手は青森山田だ。
「(高校に入って)初めての全国なので、どうせなら強い相手とやりたいと思っていた。桐光学園の次は青森山田。本当に楽しみ。だって、全国を楽しむためにここにやってきましたから」(山本)
 
 彼らに「臆する」という言葉はないようだ。強気な『心臓』が引っ張る久御山は、この勝利で勢いに乗り、さらなる難敵に挑む。
 
取材・文:安藤隆人

敗れたとはいえ、存在感を見せた桐光学園の小川。

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