【川崎】名優並みの「喜怒哀楽」――大久保嘉人が愛される理由

カテゴリ:Jリーグ

2015年07月26日

とりわけ顕著なのは、大島僚太からパスを受ける時。

11分、ゴール左上に先制弾を叩き込んだ大久保。直後に両手で胸を叩くゴリラパフォーマンスで感情を爆発させた。 写真:サッカーダイジェスト

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 大久保嘉人は清水戦で2ゴールと圧巻のパフォーマンスを見せた。中村憲剛も「あれがストライカーたる所以。ここ3試合はノーゴールで彼自身もフラストレーションが溜まっていたと思うけど、チームにとっても大きなゴールだった」と賛辞を送る。

【J1 PHOTOハイライト】川崎 × 清水
 
 ゴールはさすがのひと言。しかし、それ以上に今回触れたいのは、パスを受ける際の“喜怒哀楽”だ。おそらく、90分を通して大久保のそれを見ているだけでも、十分に試合を楽しめる。それほど全身で感情を露わにするのだ。
 
 地面を叩く、ポストを蹴るといった行動は日常茶飯事。パスの出し手がミスをすれば、その場ですぐに要求を飛ばす。それも遠くから見ても分かるほど怒りの表情で、だ。
 
 この日も大久保が見せた喜怒哀楽は、名優並みのそれだった。とりわけ顕著だったのは、大島僚太からパスを受ける時だ。
 
 序盤から大島は大久保の足もとに何度もパス通す。一見すると、あまりに強すぎてミスかと思えるほどだが、大久保はそれをピタリと止めて次のプレーに移行した。その際、大島に向かって親指を立てて「ナイスパス!」のメッセージを送る。
 
 別の場面では、大久保が裏のスペースへと走り出し、大島もそれに合わせてパスを狙う。惜しくも通らなかったが、大久保は笑顔で拍手し、チャレンジする姿勢を称賛した。
 
 もっとも、褒めるばかりではない。後半、前線に張っていた大久保が中盤に下がった際、大島が足もとにパスを通した。ここまではいつも通りだ。
 
 しかし、ボールがわずかに後ろへずれてしまう。といっても、パス自体は成功し、攻撃は淀みなく続いたが、一連のプレーが終わった後、大久保は鬼の形相と大きなリアクションで叱責した。その身振り手振りは「ここに出せよ! そうすればそのまま前に行けただろ!」と言わんばかりだ。
 

要所でボールを収めた大久保は果敢にドリブルでも仕掛け、清水の守備陣を翻弄した。 写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)

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